横浜・上瀬谷跡地の大型開発、環境保全に懸念 27年に園芸博、テーマパークの予定地にも
カナロコ by 神奈川新聞 / 2023年10月22日 5時0分
2027年に国際園芸博覧会が開催される上瀬谷通信施設跡地(横浜市瀬谷、旭区)には「谷戸田」が広がっている。水田は豊かな生態系を維持し、遊水池の機能も果たしてきた。しかし今後の大型開発のために表土は改変され、川は切り回される。地域の環境保全に携わってきた市民らは顔を曇らせる。
10月中旬、遮るものがない青空の下、市立瀬谷小学校(同市瀬谷区)の児童22人が稲刈りに汗を流していた。終わるやいなや、虫取り網を片手に走り回ったり、ビオトープをのぞき込んだり。3年生の男児は「ここは自然がいっぱいあって好き」と笑顔を見せる。
水田がある場所は跡地の開発構想でメインとなる「観光・賑(にぎ)わい」地区に含まれ、近い将来テーマパークの予定地になる。子どもたちが稲を刈った水田の両隣は大人の胸の高さまで赤茶色の土が盛られ、外来種が生い茂る。もともとは水田だった。環境保全に取り組むボランティア団体「瀬谷環境ネット」が借りていたが、数年前に地権者の意向で埋め立てられたという。同団体はわずかに残った約25平方メートルの水田で子どもたちの環境学習を続けている。
代表の宮島行壽さん(78)は小学校教員を退職後、よりよい自然環境を次世代に引き継ぎたいと団体を立ち上げた。地域に残された豊かな自然が自慢だ。水田は多種多様な生き物を育む。透水性・保水性が高い大地には雨がゆっくり染み込み、地下水脈に水を供給する。09年から小学生や市民と一緒に米作りを続けてきた。子どもたちにとっても上瀬谷は生きた教材だ。「人間も生物の一員であることを感覚として身に付けてほしい。ビルに囲まれた場所で教えても実感が湧かないでしょう」。宮島さんはそう説明する。
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