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首相、二階派2閣僚更迭せず 岸田派逃げ切りの「隠れみの」? 安倍派更迭と「一貫性ない」

カナロコ by 神奈川新聞 / 2023年12月20日 18時13分

国会議事堂(資料写真)

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金疑惑を巡り、安倍派(清和政策研究会)4閣僚を更迭した岸田文雄首相が二階派(志帥会)の2閣僚の続投を容認したことが波紋を広げている。党内外から「一貫性がない」との批判が沸き起こり「総理は岸田派逃げ切りのために二階派を隠れみのにした」との臆測もささやかれている。

 岸田首相には2年前の党総裁選で党役職の任期短縮を掲げ、当時の二階俊博幹事長を退任に追い込んだ過去がある。二階派議員の間からは「こうなったからには最低限の筋を通すしかない。岸田総理よりも国民からの信頼を得るほうがずっと必要なこと。安倍派にならってうちの2閣僚は降りるべきではないか」(ベテラン)との強硬論も飛び交う。

 「引き続き職責に当たってもらう」。東京地検特捜部の2派閥への家宅捜索開始を受けて取材に応じた首相は19日、二階派の小泉龍司法相と自見英子地方創生担当相の進退を問われ、こう明言した。小泉氏は今回の疑惑を巡る捜査指揮の責任者。記者団から「捜査に影響が出かねない」などとただされたが、「検察当局は不偏不党」などと一般論を持ち出して突っぱねた。

 党内はもとよりSNS(交流サイト)上でも「安倍派への対応と極端に違う」「ダブルスタンダードだ」との批判が続出。20日になって両閣僚が派閥を抜けることとなったが、これに対しても「とるべき対応はそこではない」「ならば他の4閣僚に同じ扱いができなかったのはなぜだ」と疑問を呈され、火に油が注がれる状況だ。

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