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地域一体でおもてなし 小田原・ういろう、1月2日に観客へ豚汁の振る舞い コロナ禍経て4年ぶり復活

カナロコ by 神奈川新聞 / 2023年12月28日 21時10分

写真を見ながら箱根駅伝の思い出を語る外郎さん=小田原市

 来年、100回の節目を迎える東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)。新型コロナウイルス感染症の5類移行後、初めての大会で、沿道には再び多くの観客が訪れることが予想される。中継所のある小田原で長年にわたり選手やファンを支え、盛り上げてきた老舗企業の思いとは─。  

 創業650年以上の歴史を誇る製菓・製薬製造販売のういろう(小田原市本町)にとっても、箱根駅伝は格別な思い入れがあるイベントだ。

 お城のような店構えの本店の前には2006~16年の間、往路の中継所が置かれていた。本店駐車場の一帯はかつてマンションの建設構想もあったが、同社が土地を取得。08年から、駐車場のスペースを使って応援に訪れた人たちへの振る舞いを始めたという。

 その後、中継所が鈴廣かまぼこ(同市風祭)に移ってからも1月2日は早朝から準備して豚汁を提供したり、和太鼓の演奏を披露したりするのが恒例に。「駅伝を盛り上げようと始めたが、小田原駅まで来た人たちに小田原宿の中心まで足を運んでもらいたいとの思いが強い」。ういろう代表取締役の外郎(ういろう)藤右衛門さん(61)はそう話す。

 1月2、3の両日は定休日の水曜であっても臨時営業。通常午前10時のオープンだが、3日は9時前後に通過していく復路のランナーを応援するため、開店時間を8時半に早めるという。市観光協会会長も務める外郎さんは、駅伝で城下町・小田原が全国に紹介されることが大きな経済効果を生むと確信している。

 新型コロナウイルス禍で沿道での観戦が規制され、21年からは豚汁の振る舞いも中止を余儀なくされた。「私一人でできるものではない。実は昨年の暮れも実施を検討したが、従業員の間で体力面での不安などもあり、見送った」

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