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「親子の結び付き強めたい」伊勢原に乳幼児向け絵本専門店オープン 古民家を改修した店内にカラフルな700冊

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年1月8日 19時47分

色ごとに並べられた乳幼児向け絵本の専門店=10月、伊勢原市岡崎

 乳幼児向けに特化した絵本専門店が伊勢原市内にオープンした。絵本講師・内田早苗さんが開業した「あかちゃんえほんや」(同市岡崎)にはカラフルな約700冊の絵本が並び、市内外から子育て世帯が足を運んでいる。内田さんは「絵本を通じて親子の結び付きをさらに強めたい」と話している。

 古民家を改修した33平方メートルほどの店内には、小さないすとともにかわいらしいイラストで装丁された絵本が並ぶ。ただ通常の書店や図書館のような出版社・筆者別ではなく、虹を描くように同系色の本でまとめられている。「見た目がきれいで、本がある空間が楽しくなる」と内田さん。子どもが好きな色から本を手に取りやすくするという。長男と訪れた平塚市の主婦(42)は「先週末は父親と来て、子どもがまた行きたいと言ったので来た。専門家の間違いのない本が興味を広げてくれる」とうなずいた。

 内田さんは流通・不動産業界での勤務を経て、2011年に絵本講師の資格を取得し、育児経験を踏まえた講演を全国各地で行っている。絵本は赤ちゃんが楽しむものだけに、誰が見ても何をしようとしているか、シンプルで分かりやすく作られたものだという。だが一般書店では一角にコーナーがある程度で、「大事さが伝わらない。親が読み聞かせる価値を店先で伝えたかった」と強調する。

 各地の講演で、子育てに自信が持てなかったり、自分ができることを模索したりしている母親たちを見てきた。絵本は読むことで親の愛情も伝えられ、子どもが聞いて心地いいように作られている。「できることは一つずつ増やせばいい。やっていることに価値があると思えたら、自信になる」。子育て世代の後輩たちを後押しする。

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