「偏見変えたい」障害者専門の結婚相談所 相模原に開設、問い合わせ絶えず会員も続々
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年1月9日 5時0分
障害者は恋愛も結婚もできない─。そんな思い込みや偏見を変えるべく、障害者専門の結婚相談所を運営する会社が相模原市中央区にある。株式会社「alles liebe(アレスリーベ)」。昨年8月には相談所に就労継続支援B型施設を併設し、結婚から仕事まで一人一人の人生をサポートしている。
昨年11月、同社のホームページには60代男性と50代女性の結婚報告が新しく掲載された。
≪男性は聴覚障害をお持ちですがお話はできる方です。成婚までにはすれ違いが多くお互いが無理かも?と悩まれておりましたが、私達のお節介パワーとお二人の引き寄せる力が強くご結婚となりました≫
2人の出会いから伴走してきた同社の青木啓子社長(54)は「幸せそうな姿を見て、私たちも幸せをお裾分けしてもらっている」とうれしそうに話した。
青木さんはもともと障害者施設の職員だった。10年以上にわたり障害者と関わる中で、ある違和感がずっとあったという。「障害者の恋愛はかなりセンシティブな扱いを受けている」
施設には障害者のカップルがいた。お互いが好意を持ち、必要としていた。青木さん自身はシェアハウスに一緒に住み、後見人を付けるなどサポートすれば結婚は可能だと思ったが実現しなかった。「恋愛や結婚は『個人の問題』と支援しない風潮が強かった」
当事者自身にも思い込みがあった。「恋愛は空想の世界」「障害のある私たちは結婚できないよね」。障害者が集まる女子会に参加した際、10代、20代の女性たちは漏らしたという。
青木さんは言う。
「そんなことないのに、と思う一方で、当事者にそう言わせてしまう現実があった。人として当たり前のことを選択し、自分で決めることができるように背中を押したいと思った」。2021年、個人事業主として障害者専門の結婚相談所をスタートした。
当初、周囲からはなかなか理解されなかった。全国各地の婚活アドバイザーや相談所が集うネットワークを活用し、相手を紹介し、見合いを設定するのが常だが「障害者専門」と名乗ると断られたり、懸念を示されたりすることがあった。
一方、青木さんに問い合わせが絶えなかった。遠方からの相談も多く、その都度、相談者に会いに行った。「ありがたいことに新規会員がゼロだった月がない」。22年11月に法人化し、23年8月には就労継続支援B型の事業所を開設。JR淵野辺駅前に結婚相談所と事業所を構えた。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「自分との結婚なんて考えてもらえない」 ”最大の悩みは結婚” 障がい者の”きょうだい”に生まれて
RKB毎日放送 / 2024年7月18日 19時5分
-
「カフェふくろう」がお手本、認知症の人の働き方 「社会参加型の介護施設」目指す新たな取り組み
東洋経済オンライン / 2024年7月10日 14時0分
-
双極性障害の私…でも老後のパートナーが欲しい!という相談に夫婦関係のプロ・岡野さんが回答
ハルメク365 / 2024年7月2日 21時50分
-
脳性まひの「マジシャン兼講演家兼俳優兼YouTuber」森裕生氏の活動を、障がい者施設を営む株式会社HITが全面的にサポート開始
PR TIMES / 2024年7月1日 10時15分
-
独身は職場で半人前扱い…「指輪」のために恋愛・セックス無しの"友情結婚"をしたアセクシャル女性の8年後
プレジデントオンライン / 2024年6月30日 16時15分
ランキング
-
1急増の外国人観光客に人気の公道カート 事故や苦情が増加 安全対策強化求める声も
産経ニュース / 2024年7月20日 20時30分
-
2足立の花火、打ち上げ直前に中止 雷雨の見込みで 東京・荒川
毎日新聞 / 2024年7月20日 20時31分
-
3市販薬の乱用、年間65万人 10代、50代の割合多く
共同通信 / 2024年7月20日 18時32分
-
4都内のコロナ患者数が10週連続で増加、5月の連休明けから増え始め…手足口病の感染も拡大
読売新聞 / 2024年7月20日 14時40分
-
5「しつけのため暴行」内縁の夫が母親に説明 愛知7歳女児死亡
日テレNEWS NNN / 2024年7月20日 18時50分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)