ビキニ事件70年、三浦の市民集会に300人来場 三崎港も打撃「世界とつながっている」
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年4月27日 22時25分
1954年に米国がマーシャル諸島ビキニ環礁で行った水爆実験に日本漁船員らが巻き込まれた「ビキニ事件」から70年。マグロの水揚げ基地として栄え、町全体が混乱に陥った記憶が残る三浦市三崎で27日、市民集会が開かれた。ドキュメンタリー映画を通じて世界の核実験被害や環境汚染にも視野を広げ、「ノーモアヒバクシャ」と誓う集会宣言を採択した。
事件を巡っては静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」の被ばくが知られるが、三崎港からも多くのマグロ船が出漁し、魚価低迷や魚の廃棄などに見舞われた。節目に合わせた三浦市民有志による集会は10年ぶりで、約300人が来場。米国本土の核実験被害や放射能汚染を追った「サイレント・フォールアウト」の上映後、伊東英朗監督の講演が行われた。
伊東監督は日本の元マグロ漁船員や米国・ネバダ核実験場の風下住民など核実験被害者に向き合ってきた経験から「この世に核兵器が生まれてから、ずっと被ばく者は泣き寝入りさせられる状態」と強調。「マグロ漁船の放射能被害の問題は『負の遺産』という受け止めをしている人も多いが、(調査や被害者の補償により)事件をきちんと清算することで、子どもたちによい環境を残すのだとプラス思考で考えてほしい」と訴えた。
自身は今夏、米国で上映ツアーを行い、米国政府が自国民の命をも脅かしながら核実験を続けた事実を突きつけ、命と環境汚染を巡る問題として提起したい考え。会場からは「私たち一人一人にできることは」など活発な感想が出ていた。
主催した実行委員会事務局の松本智之さんは「三浦の経験が世界とつながっていると実感できる集会となった」とし「次世代に残していけるような記録集を仕上げていきたい」と話していた。
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