相談できず「孤立出産」と告白 殺人と死体遺棄罪に問われた女 横浜地裁で24日初公判 学校通えなかった過去も
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年6月23日 21時10分
妊娠を明かせず一人で出産した女性が、乳児の遺体を遺棄したなどとして罪に問われるケースが後を絶たない。2022年、自身が出産した乳児への殺人と死体遺棄の罪で起訴されたタイ国籍の女の被告(25)の裁判員裁判初公判が24日、横浜地裁で始まる。被告は公判を前に神奈川新聞社の取材に応じ、誰にも相談できない「孤立出産」だったと告白。長く学校に通えなかった過去や、「自分の気持ちを伝えるのが苦手で、昔から相談することができなかった」心情などを語った。
被告と記者は計5回面会し、手紙のやりとりも行った。被告は自身の生い立ちや妊娠・出産の経緯を語る時は毎回涙をあふれさせ、声を詰まらせた。
埼玉県出身。幼い頃に両親が別居したため父親の記憶はあまりなく、タイ国籍の母親と2人で暮らしていた。日本で生まれ育ち、話せるのは日本語のみ。母子家庭で忙しく働き、日本語があまり得意ではなかった母親とは「壁があり、いつも気を使っていた」。母親から「『おまえなんて産まなきゃよかった』と言われたこともあった」と明かした。
被告が学校に通い始めたのは小学5年の6月ごろ。それまで、なぜ自分は学校に行けないのか分からなかった。
背景を知ったのは、今回の事件後。当時、母親は離婚しようと思っていたが夫に応じてもらえず、そのうちに別の男性との間に被告が生まれた。母親は父親の名前を書いた被告の出生届は出せないと考え、悩んだ末に届け出なかったという。その後、弁護士の支援を受ける機会があり、約10年の時を経て、ようやく届け出たという。
学校生活は「土台がないし、勉強に追い付くのに必死だった」。特別支援学級で学んだ。同級生からはいじめられた。理由は分からなかった。「たぶん浮いてたのかな。近寄ったら遠ざかられたり、トイレで土下座させられたり。毎日つらくて嫌だった」
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
赤ちゃん遺体遺棄“誰との間で妊娠かわからず…” 被告の女が起訴内容認める
チバテレ+プラス / 2024年11月25日 14時58分
-
瑠奈被告の父修被告が証言、家の中では片言の“ブロークンイングリッシュ”で会話「何を考え、望んでいるか、今もほとんど…」【ススキノ首切断事件裁判】
北海道放送 / 2024年11月23日 13時11分
-
父親の修被告「覚えていない」繰り返す 母親の6回目の公判で すすきのホテル頭部切断殺人事件 札幌地裁
HTB北海道ニュース / 2024年11月20日 18時31分
-
ススキノ首切断事件 殺人ほう助などの罪に問われている父親が保釈…「毎日朝から晩まで奴隷のように従っていたわけではない」母親の裁判では検察側から証人尋問 札幌市
北海道放送 / 2024年11月20日 13時11分
-
【速報】父親・修被告に初の反対尋問 すすきのホテル殺人事件 母親・浩子被告裁判始まる
STVニュース北海道 / 2024年11月20日 11時2分
ランキング
-
1「子供の小遣い程度」「到底納得できない」旧ビッグモーターが12万人へのお詫びに選んだ品
週刊女性PRIME / 2024年11月28日 7時0分
-
2「学校だより」でイラストを無断使用、賠償金17万6000円は教員が全額負担
読売新聞 / 2024年11月28日 9時0分
-
3北条氏政の墓所で卒塔婆を燃やした男、神社でご神木に火をつけた疑いで逮捕…樹齢250年の木から白煙
読売新聞 / 2024年11月28日 7時18分
-
4【小沢一郎氏インタビュー】自民党幹部に伝えた石破政権の宿命「連立をきちんと組まない不安定な政権では有権者に迷惑、短命に終わる」
NEWSポストセブン / 2024年11月28日 7時12分
-
5文京区のマンション火災で2人死亡、火元は猪口邦子参院議員宅…夫と娘1人と連絡取れず
読売新聞 / 2024年11月28日 10時25分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください