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ママだって頼っていいんだよ 川崎の子育て支援グループが「居場所」作りに奮闘 一時預かりサービスも

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年7月7日 5時0分

利用者の乳児と接する須山さん=川崎市中原区の「いいんだよひろば」

 川崎市の子育て支援グループ「いいんだよ」が今月から、同市中原区で子どもの一時預かりサービス付きのコミュニティースペースを開設した。当日の急な予約にも対応していて、困ったときに頼れる場所を目指す。代表の須山智子さん(43)は「気疲れなく子育てできるようにママを支えたい」と意気込む。

 須山さんは20代の時に、カウンセラーとして企業を渡り歩いた。「みんなが明るく働ける未来をつくることに貢献したい」と考えていて毎日が楽しかった。

 15年前に結婚し2年後には長男を出産した。当時はママ友がいなかったので育児について相談することができなかった。「子育てってつらい…」と抱え込むようになり産後うつになってしまった。

 長男をベビーカーに乗せて外で散歩していると、近所のおばあちゃんから「赤ちゃんかわいいね、元気でいいね」と声をかけられる。須山さんは「うるさい、寝ていても泣き騒ぐし、かわいくない」と心の中で言い返していた。夫にいら立ちをぶつけることもあり、夫婦仲も最悪だった。

 転機が訪れたのは長男が保育園に入園したこと。周りには同じ悩みを抱えた親が数多くいたので悩みや不安を話す場ができた。気分が落ち込む状態も改善し、ママ友との仲も深まった。

 「誰かに悩みを相談することができれば、つらい思いをしなくて済む。みんなが出産後にママ友ができればストレスも減る」と考えた。

 やりたいことはすぐに行動する性格の須山さんは、同区の支援金と、社会人の時にためていた資金を使って2年前に「いいんだよひろば」を始めた。乳幼児を見守りながら仕事や勉強に集中できるコワーキングスペースが主なサービスで、保育園時代のママ友にはボランティアとして支えてもらいながら運営している。

 カウンセラーの経験を生かし、利用者の相談相手にもなっている。須山さんは「頼ってくれることはうれしい」とうなずく。

 ひろばを利用する出合真友美さん(41)は「ひろばがきっかけでママ友ができたのでうれしい」と充実していた。

 「ママの居場所を駅の周辺に増やすことが夢」と語る須山さん。「(7月から始めた)一時預かりサービスは挑戦だけど、自分ができる範囲で頑張りたい」と思いを込める。

 利用方法や寄付についての問い合わせは、いいんだよ代表電話070(8436)8636。

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