横浜市、夏休みの小学生に昼食提供 保護者の負担軽減へモデル事業
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年7月23日 5時0分
時間に追われがちな子育て中の共働き世帯を念頭に、横浜市が二つのモデル事業に乗り出した。一つ目は、小学生の預かり拠点における夏休み中の昼食提供。学校給食が出ないため、弁当を用意しなければならない保護者の負担を軽減する。もう一つは登校時間前に児童を最大1時間預かる試みで、出勤時間が早い保護者をサポートする。時間の面でも精神面でも「ゆとり」を生み出す取り組みだ。
市立小学校の夏休みが始まって最初の平日となった22日、留守家庭の児童を預かる子安小学校(同市神奈川区)の放課後キッズクラブで、昼食提供事業の様子が報道陣に公開された。
この日の献立は、おかかご飯とチキンステーキ、マカロニサラダ、きのこソテー、ミニハンバーグ、ポテトの6品目。4年生の児童(9)はぺろりと平らげ、「ハンバーグが一番好き。もうちょっと欲しかった」と笑顔を見せた。
クラブ運営を担うNPO法人によると、初日は1~6年生264人のうち61人の申し込みがあった。昼食提供を展開する預かり拠点は市内に約570カ所あり、対象児童は4万6千人を超す。市は1日におよそ7割の利用を見込んでいる。
視察に訪れた山中竹春市長は、夏休み期間中に弁当の用意に追われる保護者を念頭に「ゆとりを持ってもらうことが一番。子どもたちも喜んでくれた」と述べた。冬や春の長期休みを含む来年以降の本格展開に向け、学年差などに対応する量の調整を課題に挙げた。
モデル事業では、市の委託を受けた5社がそれぞれ献立を決め、区ごとに調理と配送を担当。約1週間前まで注文を受け付け、1食400円で届ける。注文手続きと料金の支払いは各社のウェブサイトで。
事業費は2億3900万円。問い合わせは、コールセンター電話050(5538)1727。
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