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人的被害も…葉山でイノシシの生息域拡大 住宅地近くでも確認、注意呼びかけ

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年7月30日 21時23分

葉山町内で撮影された、親子とみられるイノシシの群れ=今年5月(同町提供)

 農作物などに被害を与えるイノシシの生息域が、神奈川県葉山町で広がっている。同町と横須賀、逗子両市にまたがる二子山山系に加え、今年に入ると住宅地に近い「はやま三ケ岡山緑地」でも確認された。3日には初めてとみられる人的被害が二子山展望台で発生。町環境課はハイカーらに注意を呼びかけている。

 葉山町では、町の非常勤特別職にあたる「町鳥獣被害対策実施隊」のメンバー34人が捕獲活動を行っている。同課によると、二子山全域で2023年度に捕獲したイノシシは過去最多の109頭(前年度比29頭増)。このうち、葉山町内では同隊などが全体の6割に当たる65頭を捕らえた。

 生息数は不明だが、「捕獲数からみて二子山全域で70頭前後はいるのではないか。捕獲してもなかなか減らない」と担当者。イノシシが好む木の実が豊富なことと、以前は一度に4~5頭だったのが近年は7~8頭を出産する多産型に移行していることが要因とみられる。

 生息域も広がっている。今年1月に野生動植物の保護などを目的とした「都市林」のはやま三ケ岡山緑地(約30ヘクタール、同町堀内ほか)にも生息していることが判明し、6頭を確認した。5月2日には同緑地内のあじさい公園で体重38キロの雌を捕獲した。

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