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「ずっと続けてほしい」 施設に入所した子どもたちの知られざる日常描く 25日、横浜で舞台「ひまわりの家」

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年8月12日 5時40分

プロデューサーとして舞台を支える梛橋さん=17日、横浜市中区

 児童養護施設で暮らす子どもたちと職員らの日常を描く舞台「ひまわりの家」が25日、横浜市泉区の泉公会堂で上演される。昨夏に続いて2回目。主催団体は「子どもたちを受け入れる施設の現状や、退所後をサポートする『職親』という取り組みを伝えたい」と話している。

 虐待や親の病気など、さまざまな事情から施設に入所した子どもたちがその後、どのような生活を送っているかはあまり知られていない。

 現場の実態を知ってもらおうと、埼玉県在住の民生委員が脚本を執筆。架空の施設「ひまわりの家」で働く女性職員の視点を通し、心身ともに傷つき、時に暴力的になる子どもたちと心を通わせるため、限られた人員で試行錯誤を繰り返す職員の姿を描写。また退所した若者の仕事と生活の両面を支え、自立を助ける「職親」になった人との触れ合いも描く。

 市内での上演は昨夏に続いて2回目。「ずっと続けてほしい」などの声が寄せられたが、「今年は断念せざるを得ないと感じていた」と明かすのは、舞台演出を担うプロデューサーの梛橋(なぎはし)雄一さん(43)。

 梛橋さんは同市中区の児童養護施設「聖母愛児園」に勤務し、前回主催した市内施設の職員や退所者有志でつくる団体「and」にも所属。子どもたちへの支援を充実させるためには「地域の中にも仲間が必要」との思いから、中心になって準備に奔走した。

 だが「日々の仕事の傍ら、スポンサー集めをするのは体力的にも厳しかった」と梛橋さん。上演が途切れないようバトンを引き継いだのが、施設や里親家庭などで育った若者の自立を支えるNPO法人「夢の宝箱」(茅ケ崎本部・茅ケ崎市)だった。

 代表理事の土濃塚達也さん(36)は「施設にどんな子どもがいるか、職員がどれだけ大変な思いをしているのか、知らない人がまだ多い」と指摘。「舞台を通じ、仲間として共に伴走してもらいたい」と期待している。

 舞台は午後1時半開演。チケットは千円(22歳以下は無料)。当日券には限りがあり、事前予約もできる。予約・問い合わせは、夢の宝箱電話03(5981)8680。

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