1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 政治

外見、気にしないで…小児がん患者とメタバースで交流 横浜市が居場所づくり、21日に試行

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年8月18日 9時0分

メタバース空間で交流する際のイメージ図(横浜市提供)

 闘病により外出や他者との交流機会が制限される小児がん患者を支えようと、横浜市はインターネット上の仮想空間「メタバース」を活用した居場所づくりを始める。脱毛など外見の変化も気にすることなく同世代の仲間と安心して交流できる環境をつくる。距離や場所の制約がないネット空間のメリットを生かし、将来的にはさまざまな機能を付与する予定だ。

 市医療局によると、市内では1年間に49人が小児がんを発症(2020年)。心身の成長過程にある子どもたちにとって長期入院や入退院の繰り返しが大きな負担になっている。市が実施したアンケートでも、多数の保護者が「心身の成長や発育」「同世代の仲間との交流機会」を入院中の不安や悩みに挙げており、解決策を検討してきた。

 治療に伴う脱毛やむくみなど外見の変化に悩む患者にとっては、メタバース空間に自分の分身(アバター)で参加できることが安心材料になるという。

 交流の試行は21日に50人規模で実施。開発事業者のスタッフが引率する形で4、5人のチームを組み、クイズやパズルに挑戦し協力しながらクリアを目指す。各自のパソコンやスマートフォンでアクセスし、音声やチャットでやりとりができる。

 市は将来の展開として、常設のメタバース空間で教育的要素の補完や専門家によるカウンセリングなどを実施するアイデアを挙げている。当事者目線で活用を検討するため、小児がん経験者に運営に参画してもらうという。7日の会見で事業を紹介した山中竹春市長は「自治体がネット空間を活用した課題解決の場に参加を呼びかけることによって幅広い協力を得られやすくなる。悩む患者や家族を助けるものにしたい」と述べた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください