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【自民党総裁選】「菅前首相の小泉氏支援」舞台裏 加藤氏との会談で語った心情「覚悟をむげには…」

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年8月23日 20時29分

ライドシェアをテーマに講演した菅前首相(左)と小泉元環境相=6月12日、国会内

 9月の自民党総裁選を巡り、菅義偉前首相(75)=衆院神奈川2区=が無派閥仲間で同じ県内勢の小泉進次郎元環境相(43)=11区=を支援する方針を固めた。2人は3年前の首相交代劇の主役とその側近の関係。派閥政治との対決で喫した苦杯を糧に今回の総裁選で「脱派閥と改革の貫徹」(小泉氏の支援議員)を目指す。

 菅氏と懇意で出馬が取り沙汰される議員としては、小泉氏のほかに前回総裁選で連携した「小石河連合」の河野太郎デジタル相61=15区=、石破茂元幹事長(67)、さらに菅内閣で官房長官を務めた加藤勝信氏(68)の名が挙がっていた。いずれも菅氏からの支援を視野に入れ、アプローチを試みた。

 このうち加藤氏との会談は今月21日にあった。

 「小泉さんやその仲間は冷や飯覚悟で早くから現職との対決に備えてきた。その覚悟をむげにはできない」。加藤氏に近い関係者によると、菅氏からは出馬の意向に対し「出たい人はチャレンジすべきだ」などと好意的なメッセージこそあったが、推薦人確保など具体的支援への踏み込みはなかった。小泉氏やその“応援団”の存在を引いて「支援を事実上断られた」(同関係者)とされる。

 石破氏とは今月1日に会食の機会があったが、同席者が周囲に語ったところによると「石破さんから具体的な支援要請は行われなかった」という。

 前回総裁選で支援した河野氏とは距離が広がっていた。派閥解散の動きの中で同氏が唯一存続を決めた麻生太郎副総裁(83)の派閥にとどまっていることが原因。総裁選出馬に向けては麻生氏と個別の会談を繰り返して協力を求め「脱派閥と逆コース」(麻生派議員)を歩んできた。「『今回の総裁選は脱派閥の実現が焦点』と明言する菅氏が河野氏を支援する可能性はもともと低かった」(同)ようだ。

 菅内閣で環境相を務めた小泉氏は、新型コロナウイルス禍の行動制限などへの反発で支持率が低迷した政権末期に「菅総理の改革姿勢が理解されていない」と説明に奔走。主要派閥からの退陣圧力にあらがった。首相官邸に連日通って菅氏の相談相手となり、最後には「名誉ある撤退」も進言したとされる。

 互いに無任所になった後も政策面で連携。一般ドライバーが自家用車を使い有償で客を運ぶ「ライドシェア」推進では、菅氏の方針を踏まえた小泉氏が超党派議員連盟を発足。実現への道筋をつけるなど、内外に存在感を示してきた。

 菅氏側近の坂井学元官房副長官(58)=5区=は周囲に「菅さんは自身と関係のある出馬希望の議員とは丁寧に向き合ってきた。その結果として『小泉さん一択』の流れが決定的となった」などと説明しているという。

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