川崎の社会福祉法人から前理事長が3億円横領容疑 神奈川県警が告訴状受理

川崎警察署（資料写真）

　社会福祉法人「母子育成会」（川崎市川崎区）の前理事長の男性が法人の金を私的に流用していた問題で、川崎署が24日までに、法人から業務上横領の疑いで提出されていた告訴状を受理した。流用されたとしている約3億円の被害に対し、告訴したという。

　同法人は5月末に会見し、前理事長が＝3月に解任＝2000年ごろから、法人の資金を私的に流用していたと発表していた。

　法人側の聞き取りに対し、前理事長は約8億円を超える流用を認めているという。業者からキックバックを受けたり、領収書を自作したりして資金流用を重ねていたという。同法人は4月末から業務上横領の疑いで署に相談を重ねてきた。

　川崎市はこの問題を巡り、同法人への過去の監査が適正だったかなどについて本年度中に検証し、結果を公表するとしている。