野田元首相が出馬表明、神奈川の議員は構図注視 「直諫」青柳陽一郎氏は歓迎「支えたい」 立憲民主党代表選

立憲民主党代表選への出馬表明を終えて有権者と交流する野田元首相＝29日、千葉県習志野市

　立憲民主党代表選（9月23日投開票）を巡り、野田佳彦元首相（67）が29日に立候補を正式表明し、混戦となりそうな構図の行方を神奈川県関係議員が注視している。政権交代の実現力に期待して意中の候補の支援に動き始めた議員がいる一方、告示が9月7日に迫る中、多くの議員は「候補者の顔ぶれが定まらないことにはまだ決められない」と慎重な姿勢を崩さない。

　立候補を正式表明したのは枝野幸男前代表（60）に続き2人目。野田氏は千葉県習志野市で記者団の取材に応じ、決断した経緯について、党内の若手・中堅議員からの要請を踏まえたとした上で「有権者の声が大きかった」と説明した。

　野田氏に出馬を促した中堅・若手グループ「直諫（ちょっかん）の会」有志の1人、青柳陽一郎氏（衆院比例南関東）は神奈川新聞社の取材に「2012年に（旧民主党）政権を失った時の総理で、その後、どん底からはい上がる姿があった。代表選でもう一度はい上がり、国民の負託に応えてほしい」と歓迎。首相の座に返り咲くために「私も一兵卒として支えたい」と述べた。

　党代表選には他に泉健太代表（50）が再選出馬の意向を固め、江田憲司元代表代行（68）＝8区＝や吉田晴美氏（52）も立候補に意欲を示している。いずれも党所属国会議員の15％に当たる20人の推薦人集めに難航しているとされる。