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思い出詰まった哺乳瓶、捨てられない  川崎市が企業6社と連携し回収、リサイクル実証

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年9月9日 5時0分

哺乳器回収リサイクルプロジェクト(川崎市提供)

 神奈川県川崎市は6日から総合育児用品メーカーのピジョンなど哺乳器関連の6社と連携し、哺乳瓶を回収してリサイクルする実証実験を始めた。市内の7区役所に回収ボックスを設置し、2025年2月末まで実施。効率的な回収方法や啓発活動の進め方などを検証していく。

 市では哺乳瓶は普通ごみとして焼却されており、リサイクルが進んでいない。今回対象となるのはプラスチック製、耐熱ガラス製の哺乳瓶をはじめ、乳首やキャップなどのパーツで、どのメーカーでも構わないという。

 回収した哺乳瓶はピジョンがメーカーや素材ごとに分別し、回収量や品質などを集計。プラスチックはプランターや荷台を乗せる台に、ガラスは道路舗装の原料の一部などに再生する。

 希望者はあらかじめ哺乳瓶を洗浄した上で、回収ボックスに本体とパーツを分けて投入する。市が週1回程度、小型家電などとともに回収する。

 ピジョンは22年8月から資源の循環利用を目的に、ベビー用品チェーンを展開する「赤ちゃん本舗」と連携して哺乳瓶を回収する実証実験を始め、24年5月までに約1万8千本を回収した。ピジョンの担当者は製造者としての廃棄やリサイクルについての責任に加え、「母親が最初に苦労するのが授乳で、いろいろな思いが詰まっている哺乳瓶をごみとして捨てられないという声が多く寄せられている」と説明する。

 市は22年4月に「かわさきプラスチック循環プロジェクト」を立ち上げ、今年は使用済みのマヨネーズボトルを回収する実証実験を開始するなど、事業者との取り組みを進めている。市環境局生活環境部廃棄物政策担当の山田俊彦課長は「今回も含めて、企業の方から相談されるケースが増えている。川崎だけでやっても仕方がない。他の自治体に波及するようなきっかけにしたい」と力を込めた。

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