旧ビッグモーターの街路樹切断、元川崎店長に罰金20万円 地裁が判決

横浜地裁

　中古車販売大手の旧ビッグモーター（BM、現WECARS〈ウィーカーズ〉）川崎店前の街路樹を切断したとして、器物損壊の罪に問われた同店元店長の男（33）の判決公判で、横浜地裁は9日、求刑通り罰金20万円を言い渡した。

　吉井隆平裁判長は判決理由で、元店長は同社元取締役の男（51）＝同罪で起訴＝の指示に基づき、自身の部下の男性に指示してオオムラサキツツジを根元から切断させたと認定。「白昼に会社の業務として公共の財産を損壊するという、大胆かつ反規範的な犯行」と指摘した。

　その上で、元取締役の指示に背けば降格など処分されることを懸念したとの動機について「自己保身的で身勝手」と非難し、「刑事責任は軽視できない」と判断した。

　判決によると、元店長は2022年10月12日、元取締役らと共謀し、川崎市川崎区の同店前の歩道で、市所有のオオムラサキツツジ6本（損害額11万円）をのこぎりで切断した。