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先生は芸人でボクサー 横浜の教諭がプロテスト合格 ナイナイ・岡村隆史さんを尊敬「大人が努力する姿見てほしい」

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年9月12日 12時5分

ボクシングのプロテスト合格証を手にする吉田さん=横浜市鶴見区の聖ヨゼフ学園

 「日本一おもしろい先生」を目標に、学校教諭の活躍の場と可能性を広げようと奮闘する聖ヨゼフ学園中学・高校(横浜市鶴見区)の教諭、吉田武蔵さん(35)がこのほど、日本ボクシングコミッション主催のプロボクサー新人テストに合格した。吉田さんはお笑い芸人にも挑戦しており、「三足のわらじ」を履くことになった。

 吉田さんは同学園で中学2年生の担任、バスケットボール部顧問を務める傍ら「先生MUSASHI」の芸名で都内のお笑いライブに出演。格闘技ファンでもある吉田さんは「子どもたちに大人が努力する姿を見てほしい」と、年齢制限の35歳を前にプロテスト受験を決意。1月から都内のジム「RK蒲田ボクシングファミリー」に通い始めた。同ジムの会長柳光和博さん(52)に「腕が長く、パワーもある」と見込まれ、放課後や休日にスパーリングなど練習を重ねた。約12キロの減量にも耐えた。

 8月22日に後楽園ホール(東京都)で行われたプロテストでは、身長181センチ、体重約70キロのミドル級で挑み、2ラウンド計6分間を戦った。リング上では、22年末に交通事故で亡くなった両親やこれまでに出会った多くの人の顔が脳裏に浮かんだ。果敢に相手に挑むファイトスタイルを審査員に認められ、念願のC級ライセンスを手にした。

 吉田さんの教え子の一人で同高校の3年生(18)は「熱いハートを持つ吉田先生は、学園のみんなの自慢の存在。挑戦することの尊さを示してくれた」と話す。

 吉田さんは今後について「ジムと相談し、調整する」と試合出場にも前向き。次なる目標にピン芸人の日本一を決める「R-1グランプリ優勝」を掲げる。「尊敬するお笑い芸人のナインティナイン岡村隆史さんに少しでも近づきたい」と意気込んでいる。

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