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川崎の銭湯「平和湯」、わずか3日で完売の人気グッズを再販 売り上げは能登に寄付へ

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年10月14日 5時30分

垣内さんの思いに賛同して募金し、キーホルダーを受け取った常連客=川崎市川崎区の平和湯

 川崎市川崎区にある創業70周年の銭湯がひっそりと能登半島地震への義援金の募集を始めている。地元住民だけでなく、サウナ愛好家からも熱烈な支持を受ける「平和湯」の3代目、垣内代伊さん(46)は「来てくれた人に、ちょっとでも何かを考えてもらう程度でいいんですよ」と笑った。

 戦後間もない1954年、代伊さんの祖父で当時石川県輪島市に住んでいた垣内重政さんと妻の鈴江さんが横浜の親族を頼って、川崎に移り住んだ。

 日常的に食べるものがなかったことや勉強したくてもできなかったつらい経験をかみしめた初代の垣内さん夫婦はこの地で銭湯を始め、願いを込めて「平和湯」と名付けたという。

 代伊さんは「祖父母からは『国外の配属を前に戦争が終わってぎりぎりで命は助かったが、戦後も貧しい思いをしてきた』と聞かされました」と振り返る。

 今年1月、垣内家のルーツといえる能登半島は、地震で最大震度7を計測した。土砂崩れで道路が寸断され、ビルも倒壊。死者は関連死を含め400人を超えた。平和湯では2月に県公衆浴場業生活衛生同業組合の呼びかけに応じ、番台に募金箱を置いた。独自に70周年を記念するオリジナルステッカーの売り上げも全額寄付したという。

 9月には能登半島が豪雨に襲われ、仮設住宅が浸水するなどの悲惨なニュースを目の当たりにした。代伊さんは平和湯だけで何かできないかと考えた。

 「協力した人にも、納得感があるようにしたかった」。わずか3日間で完売した平和湯の看板をあしらった人気のキーホルダー(500円)を再販することに決め、100個の売り上げ全てを寄付することにした。

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