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横浜・強盗殺人から1週間 神奈川県警「指示役を逮捕し組織を根絶」

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年10月23日 21時20分

事件発覚から1週間たった23日も現場検証が行われ、周囲には規制線が張られている=23日午前9時ごろ、横浜市青葉区鉄町

 横浜市青葉区鉄町の住宅で住人の男性(75)が殺害され、金品が奪われた強盗殺人事件は16日の発覚から1週間が経過した。首都圏で相次ぐ強盗事件では、交流サイト(SNS)で「闇バイト」を募り実行役が集められるなどの共通点が見られ、横浜の事件で逮捕された男(22)もSNSの「ホワイト案件」に応募した実行役だった。神奈川県警は残る実行役の逮捕に総力を挙げているが、捜査幹部の一人は「実行役だけでなく、指示役も逮捕して組織を根絶しないと事件が繰り返される」と危機感を募らせている。

 横浜の事件は16日午前、近隣住民の110番通報で発覚。男性は脱衣所に倒れた状態で見つかり、遺体の手足は粘着テープで縛られ、口元もふさがれていた。遺体には広範囲に打撲痕があり、複数箇所の骨折も確認された。死亡推定日は15日ごろで、死因は全身打撲による出血死だった。

 玄関ドアは無施錠で脇の出窓が大きく割れ、室内に複数の土足で歩いた跡があった。タンスや棚などが荒らされ、現金約20万円と貴金属数点(時価約30万円程度)がなくなっていた。

 県警は17日に特別捜査本部を設置し、現場付近の防犯カメラに映っていた車両から浮上した所有者の男を19日に逮捕した。

 男は「税金の滞納が数十万円あり、SNSで短期間で稼げるアルバイトを探していた。『ホワイト案件』という投稿から指示役とつながった」などと供述。身分証などを指示役に送信していたため「途中で犯罪に加担していることに気づいたが、仕返しされたり家族に危害が加えられたりするかも知れず、断れなかった」とも話しており、犯行時も秘匿性の高い通信アプリを使って指示役と通話しながら指示を受けて動いていたとみられる。

 実行役については「(自身を含め)3人」と説明。その内の1人が男性名義のキャッシュカードを使って現場近くのコンビニ内のATMで現金を引き出そうとしたが引き出せなかったという。特捜本部は、千葉県市川市の事件で、女性を監禁した疑いで逮捕された男(26)の指紋が横浜の現場から検出されたことから関連を調べるとともに、他の実行役についても行方を追っている。

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