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坂本弁護士一家殺害事件から35年 鎌倉で法要、同僚や同級生40人参列

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年11月4日 5時0分

読経が響く中、坂本弁護士一家の眠る墓前に手を合わせる小島弁護士=3日、鎌倉市山ノ内

 オウム真理教幹部らに坂本堤弁護士=当時(33)=一家3人が殺害された事件は、4日で発生から35年となる。命日の前日となる3日には、一家の墓がある円覚寺松嶺院(神奈川県鎌倉市山ノ内)で法要が営まれた。同僚だった弁護士や県立横須賀高校の同級生ら約40人が冥福を祈り、事件を伝え続けていく思いを新たにした。

 前日の大雨から一転し、すがすがしい秋晴れに恵まれたこの日、参列者らは墓前で手を合わせ、花を供えた。「晴れ男だったから、この日は毎年晴れるんだろう」。そうほほ笑み合う姿もみられた。

 事件は1989年11月4日未明に発生。松本智津夫元死刑囚=死刑執行時(63)=が、信者脱会などを支援していた坂本弁護士の殺害を指示。妻都子さん=当時(29)、長男龍彦ちゃん=同(1)の3人が横浜市磯子区の自宅で殺害され、95年9月、新潟、富山、長野県で遺体がそれぞれ見つかった。

 「弁護士が『怖い事件』と身を引けば、市民はダイレクトに違法行為にさらされる。弁護士が不当に攻撃されてはならないし、それは市民の権利をまっとうに守ることになる」。横浜法律事務所の先輩で親友の小島周一弁護士(68)は墓前で改めてかみしめていた。

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