1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

サッカーのヘディング、子どもの脳へのリスクを考えて…横浜のスポーツライターが新著

カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年11月15日 5時0分

「ヘディングのリスクについて多くの人が知って議論をしてほしい」と話す山崎さん

 神奈川県庁でスポーツを所管する部署に長く携わり、現在はスポーツライターとして活動する山崎征男さん(81)=横浜市都筑区=が新著で、サッカーのヘディングに代わってパンチングも可とする新たなスポーツ「フリー・サッカー」を提唱している。山崎さんは「リスクが指摘されるヘディングをできる範囲で避ける新たなスポーツ。従来のサッカーと共存させ、多くの人が楽しめるようになればいい」と話す。

 山崎さんは新著「スポーツ新時代へ」(東京図書出版、1100円)で、米国のサッカー協会が2015年に脳振とうに対する安全対策として、10歳以下の子どもはヘディングを禁止、11~13歳の子どもは練習中に回数制限を設けたことなど欧米での若年層のヘディング制限を紹介。

 こうした流れを受け、日本サッカー協会も21年に育成年代に向けたガイドラインを設けたことに触れ、「若年層に対する規制が世界的潮流になりつつあるのは喜ばしい」と記している。

 山崎さんは「明確な医学的データからヘディングのリスクが指摘されている。まずは多くの人にそのことを知ってもらい、議論を深めてもらいたい」と訴える。

 その上で、新たなスポーツとして「フリー・サッカー」を提案。人数や競技場、時間はサッカーと同じだが、ペナルティーエリア外とゴール得点以外は、ヘディングに代わって、パンチングを有効とするもの。全てのプレーヤーがペナルティーエリア以外で手を自由に使えるが、ボールをつかんだり、持って投げたりするのは不可で、パンチングのみ。また、ゴールは従来通り、蹴り込むかヘディングとし、パンチングは認めない。

 新著では、この「フリー・サッカー」が世界に広まる近未来を描いた短編小説も載せた。「物語仕立てで分かりやすく新競技の魅力を伝えたかった」と山崎さん。「医学的なリスクの懸念を抱くことなく、多くの人が楽しめるスポーツになってくれればうれしい。サッカー指導者にもぜひ知ってほしい」と普及を呼びかけている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください