痴漢撲滅へ警察官を増員 大学入学共通テストで神奈川県警

痴漢撲滅ソング「やめて」を披露した彩ショルさん＝14日、東京都町田市のJR町田駅前

　18、19日に行われる大学入学共通テストを前に、神奈川県警と警視庁町田署などは14日、JR町田駅前（東京都町田市）で、受験生を狙った痴漢や盗撮行為への警戒を呼びかけた。県警は試験当日、警察官を増員して主要駅や電車内で目を光らせ、鉄道事業者も車内アナウンスやデジタルサイネージで撲滅を訴える。　　　　　　

　県警によると、2022年ごろから試験に遅刻できない受験生への痴漢行為を予告する悪質な投稿が交流サイト（SNS）で相次いでいる。痴漢行為をあおる「痴漢祭り」といったハッシュタグも生まれ、社会問題となっていることから警戒を強めている。

　この日は、同駅前で警察官やボランティアら約50人が駅利用者に防犯グッズやチラシを配布。シンガー・ソングライターの彩（あや）ショルさんが痴漢撲滅ソング「やめて」を披露し、「痴漢に気づいたらすぐに110番を」と呼びかけた。

　痴漢被害に遭ったときは警視庁のスマートフォン用防犯アプリ「デジポリス」を使って助けを求めるのも有効という。県警犯罪抑止対策室の担当者は「被害を未然に防げるよう警戒を強化する」とした上で、「万が一、被害に遭っても試験に遅れないよう対応するので、その場合は申告してほしい」と強調した。