「思いは一緒」「言うはやすし」… 参院選向け野党「予備選」、維新提案に各党温度差
カナロコ by 神奈川新聞 / 2025年1月26日 5時10分
夏の参院選を巡り、改選1人区で野党候補を一本化する「予備選」の実施を日本維新の会が呼びかけている。「候補乱立では自民党に勝てない」(吉村洋文代表)との懸念が背景。全野党を対象に2月末まで参加を募る方針だが、各党の反応には温度差があり実現は見通せない。
参院定数は248で夏の改選議席数は124。1人区は全国で32あり、改選過半数(63以上)議席獲得の鍵を握っている。
維新の岩谷良平幹事長が22日に発表した構想では、3月に1人区の有権者を対象に世論調査を実施。その結果と昨秋の衆院選比例票数をポイント化し両方の合計を基に、ドント式で各党に候補を擁立できる選挙区数を配分するという。各党は3月中に希望の選挙区を指定し他党と重複がなければ擁立決定。競合した選挙区では5月に改めて世論調査を行い優劣を判断する。
公選法に抵触する恐れがあるため調査は個人名ではなく政党名で実施し、党員・党友に限った投票も行わない。勝った党の候補を支援する義務はないが、敗れた党はその選挙区への候補擁立は自重するという。
昨秋の衆院選の維新の獲得比例票は約510万。立憲民主党(約1156万)と国民民主党(約617万)の後塵(こうじん)を拝している。必ずしも維新に有利なルールではないことを踏まえ「党利党略を超えて提案している」(岩谷幹事長)と意義を強調した。前回の参院選(2022年)で野党は1人区で候補が乱立。結果、自民に対し4勝28敗と大敗を喫したことも危機感の背景となっている。
野党の反応はまだらだ。野党第1党の立民は「方向性は一致」(野田佳彦代表)と維新提案に前向き。24日には小川淳也幹事長が維新の岩谷幹事長から提案を受けた。同席した立民の大串博志選対委員長によると「野党候補の一本化は重要。私たちも思いは一緒だ」と応じたという。
野党関係者は立民候補(約9万8千票)と維新候補(約18万票)が共倒れとなった前回の奈良選挙区の例を引き「共闘していれば当選した自民候補(約25万6千票)を上回ることができた。選挙区事情を踏まえた現実的な対応が不可欠だ」と構想の意義を説明した。
一方、先の衆院選で躍進した国民民主は「言うはやすしだが実現のイメージがしにくい」(古川元久代表代行)と疑義。立民と同じ24日に榛葉賀津也幹事長へ説明が行われる予定だったが、日程が漏れたことを理由に中止になったという。
国民民主の関係者は「関西方面以外での維新は地方議員も少なく支援の根拠が乏しい。全国的な協力は難しい」と付言した。共産党も「各党の対応の見極めが必要」(田村智子委員長)と慎重な姿勢を見せている。
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