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横浜 仏像鑑賞の入門展も 南北朝時代の釈迦如来像、道元の写経など展示

カナロコ by 神奈川新聞 / 2025年2月8日 21時0分

横浜市文化財に指定された「木造釈迦如来および右脇侍像」に見入る来場者ら=8日、同市都筑区の市歴史博物館

 本年度に新たに横浜市指定文化財になった仏像や典籍などを紹介する「横浜市指定・登録文化財展」が8日、市歴史博物館(同市都筑区)で始まった。同じ会場で、仏像を鑑賞する際のポイントを解説する「仏像入門展」も開催されており、文化財に造詣が深くなくても楽しめる。いずれも3月16日まで。

 新たに指定されたのは(1)「木造釈迦如来および右脇侍(きょうじ)像」(2)「仏垂般涅槃略説教誡経(ぶつすいはつねはんりゃくせっきょうかいきょう)(仏遺教経(ぶつゆいぎょうきょう))」(3)西教寺本堂-の3件。同展では(1)と(2)の実物を展示。(3)はパネルで紹介している。

 (1)は、同市磯子区の東漸寺(とうぜんじ)が所有する仏像で、14世紀の南北朝時代初期に製作されたとみられる。釈迦如来の右側に弟子が構える形式になっており、禅宗仏殿の特徴を捉えた彫刻として評価された。当初は左側に「左脇侍阿難像」もあったが、戦後に盗難被害に遭い、現在は昭和に新造された像を代わりに安置している。そのため、指定は二つの像になった。

 (2)は、同市鶴見区の總持寺が所有する写経。曹洞宗を開いた道元禅師が鎌倉時代に書き写したとされる。写経全体に訓点などが記されており、鑑賞用ではなく学問を目的に読解用として写された点が、価値があると認められた。

 同市南区にある(3)は、1923年の関東大震災で再建された。横浜市内で最古の鉄筋コンクリート造の寺院で、その貴重性が評価された。

 「横浜市指定・登録文化財展」では他に、文化庁に認定された「市文化財保存活用地域計画」の取り組みや、文化財の修理の実例なども紹介している。

 同時開催の「仏像入門展」は同館が収蔵する仏像を中心に9作品を展示。仏像の種類や材料などについて解説している。

 父親と南足柄市から足を運んだ小学6年の児童(12)は「(仏像の)耳たぶが長かった」と話し、川崎市宮前区から夫と来場した女性(71)は「貴重な文化財を間近でじっくりと見ることができた」と余韻に浸っていた。

 開館時間は午前9時から午後5時まで。観覧料は一般500円などで、休館日は毎週月曜日(24日は開館で翌25日が休館)。期間中、学芸員によるギャラリートークや大学教授による講演会なども予定されている。問い合わせは同館電話045(912)7777。

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