「思い」の強さが起業の成否を決める―― ゲスト 小田健太郎(アイリッジ社長)後編

経済界 / 2017年11月15日 9時0分

(おだ・けんたろう)慶応義塾大学経済学部卒業後、NTTデータを経て、ボストン・コンサルティング・グループ入社。モバイル業界を中心に、事業戦略、新規サービス立ち上げコンサルティングを多数実施。2008年アイリッジを創業し、代表取締役社長に就任。2015年東証マザーズに上場。

圧倒的に稼げる人とそうでない人との違いは何なのか。事業における成功と失敗の分かれ道はどこにあるのか。本シリーズでは、幾多の修羅場をくぐりぬけてきた企業経営者たちを直撃し、成功者としての「原点」に迫っていく。

いち早くスマホ対応技術に着手

江上 今度私は、起業のPDCAという本を書く予定なんですが、やはり起業するには準備がすごく大事で、どんな準備をしたかで成否が決まるということを書こうと思っています。小田社長はサラリーマン時代にきちんと目標を定めて、資金も貯めて、顧客への提案能力も養って、きちんとステップを踏んでいるなと思いました。そうした経験を基に、今のメンバーの方々にはどんな指導をされているんでしょうか。

小田 実は、そこは自分で相対的に弱い部分だと思っていて、会社員時代は小規模チームのマネージャーみたいな感じだったので、見ていたのはせいぜい3~4人のチームだったんです。今は70人のチームを率いているのですが、その規模のマネージメントは過去に経験していないので、学びながらやっていますし、今後人数が増えた時も同様だと思ってます。もし、100人規模、1,000人規模のマネージメントを過去に経験していたら、もっとうまくできるんじゃないかと思っています。

江上 なるほど。では、業績が飛躍的に伸びたポイントを教えていただけますか?

小田 いち早く、スマートフォンに目を付けた時だと思います。スマホが世に出てきたのはちょうどわれわれの創業と同じくらいの時期だったんですが、当時は日本でスマホは流行らないと言われていました。日本のガラケーのほうが先を行っていて、ガラケービジネスで上手くいっている人たちが多かったからです。でも、われわれはベンチャーですから、新しいものに活路を見出すしかありませんでした。そうしているうちに、2010年ぐらいになって、大方の予想を覆してスマホがすごく成長しだしました。われわれは、既にスマホ対応の技術開発をしていたため、優位に立てたんです。創業3年目には、ベンチャーキャピタルから数千万円の資金調達を行い、さらなる成長の準備をしました。

江上 東証マザーズへの上場が2015年でしたね。

小田 そうです。資金調達して4年ぐらいで上場できたので、順調なほうだと思います。以前に比べて、今はベンチャーキャピタルからの資金調達がしやすくなっていますが、当時はリーマンショックの影響が残っていたので大変でした。

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