大瀧詠一が語った「日本の音楽にハーモニーがない」理由

太田出版ケトルニュース / 2014年4月4日 9時29分

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昨年12月に亡くなったミュージシャン・大滝詠一のお別れ会が先月開催され、はっぴいえんどのメンバーほか、多くのミュージシャンが駆けつけた。大瀧といえば、幅広いジャンルのアーティストに楽曲を提供したうえ、数多くのCMソングも世に送り出した人物。そんな彼の音楽について語った金言をいくつか紹介しよう。

【金言その1】
「俺は今まで1回も、理屈をつけて音楽を聴いたことがないの」(2006年 『Quick Japan』)

ポップス黄金時代、「62年のヒット曲は全部歌える」くらい音楽にハマった大瀧少年は、その知識で女の子にモテようなんて邪な気持ちは毛頭なく、「流れてくるものをそのまま受けて堪能しているというのは一番幸せ」と音楽愛に浸っていました。モテのための趣味なんて、所詮ニセモノ! 本当に好きなものに、理由なんて不要です。

【金言その2】
「コード進行が同じだから嫌いだとか、そういう聴き方してたら明日はないね」(1977年 『ALL ABOUT NIAGARA』)

意外にも大瀧は、コードは「基本的に3つあればいいと思ってる」のだとか。だって「同じコード進行だからって、数千、数億の曲が生まれるんだからサ」と。アレンジを工夫するだけでも多くの可能性を生み出せる。これは仕事や恋愛にも通じる名言では? 同じような毎日をちょっと新鮮にするために、大瀧作品で勉強です!

【金言その3】
「日本の人たちはロックとロールを分けたり、フォークとロックを分けたりするわけ。源氏か平家か、はっきりしろってわけ。(略)2つのものはひとつだという考え方ができないのね。だから、ハーモニーがないんだよな」(1984年 『シンプジャーナル別冊 「大瀧詠一のゴー・ゴー・ゴー・ナイアガラ~日本ポップス史」』)

物事は整理整頓しすぎる必要はありません。「はっぴいえんど時代から日本独特の空気を大事にしてきたか?」という質問に対して「洋邦と俺は分けた覚えはない」と答えているように、あえてカテゴライズしすぎない情報の捉え方こそが、大瀧の化学反応的なアイデアを引き出す秘訣。大きな視野で物事を見ると、本質が見えてきます

(文中敬称略)

◆ケトル VOL.17(2014年2月15日発売)

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