話題の劇場アニメ『プロメア』 脚本家の中島かずきが自ら語るキャラクターに込めた意味

太田出版ケトルニュース / 2019年6月5日 12時33分

『プロメア』 5月24日(金)より全国公開/監督:今石洋之/脚本:中島かずき/音楽:澤野弘之/アニメーション制作:TRIGGER/製作:XFLAG/配給:東宝映像事業部/声の出演:松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人、ケンドーコバヤシ、 古田新太、佐倉綾音、吉野裕行、稲田徹、新谷真弓、小山力也、 小清水亜美、楠大典、檜山修之、小西克幸、柚木涼香

毎号、1つのテーマを取り上げるワンテーママガジン『ケトル』が、6月16日発売の『ケトル VOL.49』で、特集テーマとして「X-MEN」をピックアップ。コミックスでは世界でシリーズ累計5億冊以上を売り上げただけでなく、映画においてもマーベル史上最長のシリーズを生み出してきた同作の足跡を振り返った。

特集では、そんなX-MENをはじめとするアメコミ全般に大きな影響を受けてきた、脚本家の中島かずきさんのロングインタビューも掲載。最新作『プロメア』も大きな反響を呼んでいる中島さんに、その思いを存分に語っていただいた。

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今年5月24日に公開された、TRIGGER制作のアニメーション映画『プロメア』。監督・今石洋之、脚本・中島かずきという『天元突破グレンラガン』『キルラキル』などを制作した注目タッグによるオリジナル最新作だ。

突然変異によって生まれ、炎を操ることのできる〈バーニッシュ〉によって世界の半分が消失。映画はそれから30年後を舞台に、再び世界を襲おうとする〈マッドバーニッシュ〉を率いる「火付け」のリオ・フォーティアと、そのバーニッシュ対策のために生まれた〈バーニングレスキュー〉なる「火消し」の消防隊に所属する新人隊員ガロ・ティモスとの戦いの軌跡が描かれる。

マイノリティに対する差別や迫害など、社会問題と接続している点で、この『プロメア』は『X-MEN』と極めて近い箇所が随所に見られる。しかし、それは意識的なものではなかったと中島さんは言う。

「そもそも『X-MEN』からの影響というよりは、ミュータントもののジャンルとして、X-MENがすでに定着していることが大きいです。実際、多くのクリエイターは、“ミュータント”と言うだけで、イコール、X-MENだと想起する人が多いはず。最初のアイデアはミュータントではなく、『炎に命があったら?』だったんです。

映画『メッセージ』の原作小説である『あなたの人生の物語』を読んでいたときに、『文化が違う相手とのコミュニケーションにおいては、友好的な気持ちからだったとしても、その方法次第では相手にとって迷惑になることもあるんだな』という印象を受けたんです。『では炎が生命で、燃やすことがコミュニケーションならば、人間にとっては迷惑だろう』と。握手するだけで相手を燃やしてしまうわけですからね。

そういう発想から、炎生命体の使徒である〈バーニッシュ〉が生まれました。それに対応するのは消防士なので、火付けと火消しの対立という構図になったんです。だからミュータントありきで発想したわけではなく、異なる文化を持つ者同士のコミュニケーションの問題を扱うことからスタートしたんです」

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