水俣病 熊本県独自の懇談会 認定審査の見直しめぐり議論は平行線
KKT熊本県民テレビ / 2024年8月5日 12時26分
水俣病被害者との懇談中にマイクが切られた問題を受け、熊本県が独自に設定した懇談会が4日、水俣市で開かれました。被害者側から「県は被害者を守る立場から国と交渉して欲しい」という声が相次ぎました。
懇談会には、被害者団体で作る連絡会の代表と熊本県の木村敬知事、環境省の担当者などが出席しました。水俣病患者かどうかの認定は、公害被害者の補償について定めた法律に基づいて、熊本県が国からの通知を元に行っています。
これについて被害者側は、県が根拠にしている国の通知は誤っているとして、認定審査のやり方を見直し、国と交渉するよう木村知事に強く求めました。
■水俣病被害者互助会 佐藤英樹会長
「県民の命と財産を守るのが県の責任です。それをきちんと考えて、水俣病対策をきちんとしてください」
これに対し県側は、「審査は丁寧に行っている」などと繰り返し、議論は平行線で終わりました。
また、伊藤環境相が「2年以内に開始したい」とした住民の健康調査の手法について、木村知事は「一定の合理性はあると思うが、それがすべてかというと私は納得していない」として、潮谷知事時代に県がまとめた調査手法を含めて国と議論したいとしました。しかし被害者団体が求めている県独自での調査は行わないとしました。
今後、県は、事務レベルでの協議を継続し課題の解決にあたりたいとしています。
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