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もう校舎はないけれど「よみがえる記憶」50年前に小学生が埋めたタイムカプセルを開封

KKT熊本県民テレビ / 2024年11月25日 19時9分

50年前のタイムカプセルが…

今から50年前、当時の小学生が埋めたタイムカプセルが23日、熊本県の山江村と天草市でそれぞれ開封されました。半世紀ぶりに開封されたカプセルの中から出てきたものは?

恩師との再会

山江村体育館に集まったのは、今から50年前、村の山田小学校に通っていた当時の児童や先生です。1874年に創立され、今年150周年を迎えた山田小学校。

50年前の山田小学校(1974年撮影)

山田小学校のタイムカプセルは1974年、開校100周年記念行事として、50年後に開ける前提で学校に建てられたモニュメントの中に入れられました。その翌年の1975年、山田小学校の校舎が移転し、埋めた場所には記念碑が建てられていました。

それから50年。この日、約束通りにタイムカプセルの開封式が行われたのです。集まったのは当時の小学生たち。93歳になった当時の先生も来てくれました。

タイムカプセルの開封作業

モニュメントから取り出されたのは直径50センチ、高さ50センチの漬物桶3個のタイムカプセル。いよいよ開ける時がきました。

「それでは開封します。せーの!」

出てきたのは、当時の写真や教科書のほか、絵や版画など作品の数々。参加した人たちも、当時の記憶がよみがえります。

■当時の児童女性

「あーこれ!これ私だ!これ私の1年生の時の絵だ!こんなに下手だったかな?」

中には、開封の日に飲もうとたくさんのお酒も。

50年ぶりの記念撮影

■創立150周年記念実行委員会 吉川浩さん

「まさかこんなにきれいな状態で出てくるとは思わなかった。みんなに喜んでもらって良かったですよ待ったかいがありました」

集団移転で今は無人島の学校跡でも

その頃、山江村から直線で70キロほど離れた天草市牛深では、旧大島小中学校の卒業生約20人がふるさとの大島を訪れていました。

天草市牛深町の無人島 大島

天草市牛深港から5キロほど沖合にある大島。以前は400人ほどが暮らしていましたが、1974年12月、住民が集団移転して、今は無人島です。

1974年に無人島に

移転に伴い閉校した旧大島小中学校。卒業生たちが藪の中を10分ほど進むと、校門だけが残っていました。その傍らには記念碑。タイムカプセルは集団移転前、その記念碑の下に埋めていました。バールを使って記念碑を動かすと…。

「お~でてきた!残っていたなあ!」

50年前のタイムカプセル

50年前に埋めた木製のタイムカプセルが出てきました。参加者たちは校門前で校歌を歌います。中には、なつかしさのあまり涙ぐむ人も。

当時の児童 金子美保さん

■当時の児童 金子美保さん

「不便な時もあったけど、島での生活が楽しかった」

カプセルを牛深に持ち帰り、さっそく開封。当時の名簿や作文、そして50年前に描いた「未来の乗り物」の絵が入っていました。

当時の児童 矢田福吉さん

■福岡市から参加 矢田福吉さん

「意外と上手ですね。自分で描いたかどうか、何となく不思議な感じですね」

■作文読む女性

「『卒業することができました』って書いてある!」

半世紀ぶりに開封したタイムカプセル。ふるさとの思い出とともに、それそれに笑顔をもたらしました。

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