【肥満治療】熊大病院に中九州・南九州で初の施設 新しい治療薬も 武田真一さんと考える治療の最前線
KKT熊本県民テレビ / 2025年2月6日 10時39分
「DayDay.」MCで熊本出身の武田真一さんとリモートで結んでお伝えします。
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(東島大記者)
今回のテーマは、熊本でも始まった「肥満治療」です。肥満というと程度の差こそあれ、度が過ぎると病気として治療した方がいいということです。こちらは、肥満が要因の一つになりやすいとされる糖尿病。その予備軍もあわせた人の割合を都道府県別にまとめたランキングです。
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(武田真一さん)
男性も女性も熊本県が1位?
(東島記者)
そうなんです。男性は4人に1人となっています。糖尿病に限らず、肥満が原因となる病気は多いえす。
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(武田さん)
私も調べてきたんですけれども、第一生命経済研究所の試算では、メタボとメタボ予備軍の人がメタボを脱すると、1兆1,500億円の国民医療費の削減になるということです。健康ももちろん大事ですけども、医療経済の面からも肥満の解消は大事なテーマですね。その肥満治療の拠点が熊本にできるということでしょうか?
(東島記者)
熊本大学病院に肥満症治療センターが開設しました。実は、九州には福岡や大分の北部にしか拠点がありませんでした。中九州・南九州として初めての治療施設となります。どんな施設なのか、どんな治療法があるのか、取材しました。
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【VTR】
熊本大学病院で開かれた肥満症治療のための全体会議です。内科や外科、麻酔科、薬剤部など診療科の垣根を超えて医師や職員が顔をそろえました。治療の方針はもちろんですが、3ケタの体重を測れる体重計や、重さに耐えられるストレッチャーの発注など、さまざまな課題が話し合われました。
メンバーのひとり、公認心理師の一美奈緒子さんです。公認心理師とは、患者に心理的なカウンセリングを行う国家資格で、まだ新しい肥満症治療のアプローチです。肥満症の患者は心に悩みを抱えた人が多く、まず気持ちに寄り添うことが大切だといいます。
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■公認心理師 一美奈緒子さん
「肥満の方は、通常の方よりもうつ病になる確率が3倍から4倍ぐらい高いと言われています。やはりストレスがかかっている状態で食べてしまったり運動しなくなってしまったりとか、何かしらその社会的な背景、心理、社会的な背景っていうのはあると思うので、そこに私たち心理師が介入させていただいて、少しでも変化があれば」
一方、カウンセリングでは治療が難しいと判断された患者には手術という方法もあります。胃を半分ほど切除して、食べる量を減らすというものです。全身麻酔をかけ、4本の鉗子で胃を固定し、内視鏡を挿入します。
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模型を使って再現してもらいました。手術はモニターを見ながら行います。胃を2つに切断しますが、まず内視鏡の先端のホッチキスを使い、2つに分ける部分をチタン製の針で止めます。そして、ホッチキスで止めた間を切断し2つに分けます。約4時間ほどの手術です。
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■岩槻政晃熊本大学教授
「今までやってきた治療が不十分な方に対する効果っていうところが、期待できるというのがいちばんのメリット」
Q最終手段的な?
「そうですね。最初から手術というわけではありませんので」
カウンセリングと外科手術。その中間にあって、いま、世界的に注目されている治療が薬を使う方法です。1週間に1回の注射でみるみる痩せていく。そんな夢のような薬が実用化されています。
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【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
スタジオにはゲストをお招きしています。熊本大学病院肥満症治療センターの窪田直人センター長です。
(武田さん)
胃の手術をするのはさすがに抵抗がありそうなんですけど、薬もあるそうなんですね。
(窪田直人センター長)
これまでは食事や運動療法だけでした。それが無理だと外科手術しか選択肢がなかったんですけども、まさにそれをつなぐような形で、新しい肥満症治療薬が出てきています。
(東島記者)
これはどういった仕組みなんですか?
(窪田センター長)
そもそも太ってしまう原因ですけれども、必要としているエネルギーと摂取しているエネルギーのバランスが取れていれば、そんなに太ることはないのですが、様々な理由で、例えばストレスであったり、あるいは仕事のためにとか、あるいは以前に比べて運動量が減ったりとかいろんなことが考えられるんですけど、そのバランスが崩れてくるとどうしても太ってしまうということで、この薬は脳に働いてそのバランスを調整してくれるそういう役割が機能が期待できます。
(緒方キャスター)
日本でも使用が始まったですが、その究極のやせ薬がどんなものなのかまとめました。
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【VTR】
薬を使って肥満症の治療を受けた男性です。男性は、もともと膝の痛みで手術を受ける予定でしたが、太りすぎのため手術ができないと判断され、先に肥満症の治療を受けることになりました。
■治療を受けた男性
「ちょうど1年前なんですけど、(体重の)ピークは145キロまでいきましたね」
当初は食事療法で順調に体重を落としていきました。しかし。
■治療を受けた男性
「10キロ過ぎたぐらいで、皆さんよく言われるんですけど、 壁が来ると、体重が落ちない時期が来ると。その時にやっぱりリバウンドしたり、心が折れたりするっていう話はよく聞くので、 ちょうどその頃にウゴービを使い始められたら、 自分の気持ちも後押しできるかなと思って」
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男性が使ったのが、肥満症治療薬「ウゴービ」です。1週間に1回注射すると、半年で体重が15%程度減少する効果があります。日本で初めて承認された肥満症の治療薬で、去年2月に保険適用となりました。
■治療を受けた男性
「妻から夜に食べる量が前と比べたらかなり減っていると言われました。満腹になるのが早くなってるよと。前だったら、 鍋を食べる時だったら、あと1皿ぐらい食べてたのが、 もうお腹いっぱいだからいいやみたいな」
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結局、男性は1年で20キロ以上体重を落とし、無事、膝の手術を受けることができました。これまで何度も減量に失敗したという男性。今回、薬を使うことで自分の意識が変わったと言います。
■治療を受けた男性
「やっぱり美味しいものは食べたいし、甘いものや炭水化物がもう大好きなので、自分で制限することは必要だと。多分、薬だけだと絶対リバウンドしてると思います。 やはり薬を使いながら自分の意識を変えていくという感じですね。ただ、意識を変えるにしても、 結局停滞すると心が折れちゃうので、私としてはウゴービを使って、 停滞しないで少しずつでもいいから体重が落ちていったのがかなり強みになりました」
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【スタジオ】
(武田さん)
薬の効果でまず痩せる。その効果を実感することによって、食事療法などに前向きな気持ちになっていく。減量に向けての好循環を作る薬と理解したほうが良さそうですね。1年に20キロというのは相当な効果ですが、どなたでもそういった効果は表れるものでしょうか?
(窪田センター長)
週に1回半年間の投薬で、研究では体重の15%程度の減量効果が期待できるといわれています。
(武田さん)
実は私も、最近、顔がちょっと丸くなってきたなあと思うのですが、病院に行けば処方してもらえるのでしょうか?
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(窪田センター長)
これには厳格な基準がありまして、BMIが35以上。またはBMIが27以上で肥満症に関連する健康障害が2つ以上ある方が薬の処方の対象となっています。
(武田さん)
肥満にならないように、まずは自らが気をつけることが大事だと思うのですが、熊本に拠点ができることは、県民のみなさんにとってはすごく安心につながると思います。また、肥満と健康に関する情報も拠点から発信していただければと願っています。
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