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戦後79年 富山大空襲を語り継ぐ 高校生が奮闘

KNB北日本放送 / 2024年8月14日 19時14分

KNB北日本放送

戦後79年、県内の高校生たちが戦争の記憶を語り継いでいこうと立ち上がりました。富山大空襲を若い世代に伝えていくため奮闘する高校生を助田記者が取材しました。

7月、高岡市で開かれたこども食堂。多くの親子連れが集まる中始まったのは…

「米軍のB29爆撃機が富山市内を襲撃して一晩にして富山市内の街は火の海になりました」

高校生による富山大空襲にまつわる紙芝居の読み聞かせです。この日、こども食堂で行われたのは戦争や平和について考えてもらうイベント。戦争の記憶継承に取り組む県内の高校生有志によるグループ「輪音」が企画・運営しました。

輪音 薬師子龍代表

「富山大空襲や戦争について学べるブースも用意しているのでよかったら立ち寄ってください!」

「輪音」を立ち上げた高岡南高校2年の薬師子龍さんです。

輪音 薬師子龍代表

「昨年、私の曾祖母が99歳で亡くなって、その時に戦争のことを聞けないまま亡くなったのがあって。富山大空襲が起きてから来年で80年が経とうとしているんですけど、そのことを今語り継いでいかないといけないと思って、輪音としてチームを発足して」

1945年8月2日未明。アメリカ軍の爆撃機が富山市中心部を襲いました。投下された焼夷弾の数は、およそ56万発。市街地の99.5%という全国で最悪の焼失率となり、およそ3000人の命が奪われました。「輪音」ではこの記憶を継承していこうと、富山大空襲を語り継ぐ会に加入し、メンバー9人が体験者に聞き取り取材を行ってSNSで発信するなどしています。

輪音 薬師子龍代表

「今の自分の生活からは想像できないような大変なことだったんだなと思って、そういう環境で生きてこられた方の強い言葉に衝撃を受けていますでも、そういうのが今も世界中で起こっていて、今後自分たちの活動が、そういうものを無くしていく1つの道になったらいいなと思います」

自分たちが学ぶだけでなく、さらに次の世代へ平和の大切さを伝えていきたい。そんな思いから子どもたちを対象としたイベントを開きました。

輪音メンバー

「小さい子に戦争のお話を伝えるのは難しいとは思うんですけど、実際に起こった出来事だし、悲惨さは子どもたちにも知っていただきたいと思います」

また、会場の一角では語り継ぐ会の会員による講話も行われました。富山市の松居弘さん(84)です。5歳の時に富山大空襲を経験しました。

富山大空襲を語り継ぐ会 松居弘さん

「母親が赤ちゃんをしっかと抱いて抱っこして、火だるまになって赤ちゃんを抱えながら死んでしまっている」

現在、語り継ぐ会の会員はおよそ70人。体験者が少なくなる中輪音の活動に期待を寄せています。

富山大空襲を語り継ぐ会 松居弘さん

「たいしたことだと思って喜んでいるんですよ。こういうものを語り継ぐ人が途絶えてしまっては、本当に貴重な体験が生かされないんですよね。ぜひ活発に運動を進めさせてあげたいと思います」

会場に来た子どもたちはどんなことを感じたのでしょうか。

「めっちゃ辛そうやなって思った」

「現在のような不自由ない生活を送れなかったことがよく分かった気がしました」

「(子どもは)結構若い人の話のほうが反応したりするのですごくいいなと思った」

戦争を体験した人が年々少なくなる中、記憶を継承していくには若者の関心と新しいアイデアが必要です。

輪音 薬師子龍代表

「自分たちが平和のバトンを受け継いで後世に語り継いでいく必要があると感じていて、高校生なりのやり方を見つけて今後も活動していけたらと思っています」

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