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直木賞受賞の伊与原 新さんは元富山大学助教 県内から喜びの声

KNB北日本放送 / 2025年1月16日 21時43分

KNB北日本放送

きのう発表された直木賞に、伊与原 新さんの「藍を継ぐ海」が選ばれました。伊与原さんは富山大学の元教員で、ゆかりの作家の受賞に県内で喜びの声が上がっています。

KNBはかつて伊与原さんにインタビューをしていて、あすで発生から30年となる阪神淡路大震災の経験が、デビュー作に影響していると語っていました。

■直木賞の伊与原 新さんは地球惑星科学が専門

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きのう発表された第172回芥川賞・直木賞。直木賞には短編集「藍を継ぐ海」が選ばれました。作者の伊与原 新さんは元富山大学理学部の助教です。

伊与原 新さん「くすぶっていた地球科学研究者だった自分が、ひょんなことから小説を書き始めて、気がつけばこんなところまで来てしまったという不思議な気持ちです」

「藍を継ぐ海」は、徳島や山口などの地方を舞台に、大切なものを守り続けている人々の姿を描いた5編の短編集です。

大阪府生まれの伊与原さん。地球惑星科学を専門とし、2003年に富山大理学部に赴任し、助教などを務めました。

■書店にはさっそく特設コーナーが

KNB北日本放送

直木賞受賞に大学関係者からも喜びの声が上がっています。伊与原さんと親交のある富山大学都市デザイン学部の渡邊 了教授です。

渡邊 了教授「これまでにもたくさん本を出されているので、すごいなと思っていたんですけど、すごい作家になっちゃったなと感じてます」

伊与原さんは学生から慕われる存在だったと言います。

渡邊教授「学生と年齢が近いということもあって、学生がしょっちゅう彼の部屋に入り浸っているという、人気のある人でした。彼自身富山に時々来ているんですよね、いろいろおいしいところも知っているので、地方都市のいいところっていうものをうまくとりあげてもらえればと思います」

一方、富山市のこちらの書店は、受賞が決まったきのうの夜に特設コーナーをつくりました。想像以上の売れ行きだといいます。

ブックスなかだ掛尾本店 坂東美幸店長「残り一冊だけなんです。売れたら品切れ中ということで。最近の作品は自然科学をテーマに書かれていることが多い。登場人物それぞれの人物描写が繊細で、そういった小説を読む楽しさと、自然科学に興味がわくっていうところが両立している作品。富山県ゆかりの作家さんの受賞は久しぶりなのでうれしい」

■2011年 KNBの取材に「阪神淡路大震災の被害を目にした経験が作品に影響」

KNB北日本放送

KNBは2011年、富山大学で教べんをとっていたころの伊与原さんにインタビューをしていました。

横溝正史大賞を受賞したデビュー作「お台場アイランドベイビー」は、東京での大震災発生を想定した小説です。

伊与原さんは大阪府出身で、インタビューでは、あすで発生から30年となる阪神淡路大震災の被害を自ら目にした経験が作品に影響していると語っていました。

2011年取材の際の伊与原さん「地震が起きた直後、僕自身は被災はしなかったですけど、割と早い段階で、神戸にも行きました。その時に見た何とも言えない街の様子とか、そういうものは、常に描写に役立っています。小説の舞台は、震災から4年が経過した復興しつつある東京ですけど、神戸の復興していく様子を、学生として、間近で見ていましたから、そういう時に感じた空気ですとか、大変役立っています」

2011年のインタビューのあと、富山大学を退職し、専業作家の道へ。

授賞式では、インスピレーションの源は科学の世界にあると話し、今回の短編集も科学者としての経験や知識が生かされています。

伊与原さん「科学ですけど面白いので読んでみてもらえませんかという、そんな気持ちでいますので。科学はちょっとって思っている方にこそ読んでいただきたいなと思っています」

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