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川崎逃走・杉本容疑者を知る人物の独占手記「しばき隊との関係、その素顔は...」

TABLO / 2014年1月9日 13時50分

川崎逃走・杉本容疑者を知る人物の独占手記「しばき隊との関係、その素顔は...」

 驚いた。去年の夏に一度だけ会った男が、テレビをつけたら指名手配をされていたからだ。

 男の名前は杉本裕太。1月6日に強姦や強盗などの容疑で逮捕されていたらしい。そして翌日7日の午後に、川崎市川崎区の横浜地検川崎支部から腰縄を外して走って逃走をしたらしい。

 まず、一度捕まった人間なら分かるだろうが、脱走するなんて不可能な状況である。その過酷な状況で警察に追われながらも、見事に振り切って逃走を成功させたのは凄まじいことだ。前代未聞の出来事であろう。

 僕と杉本氏の出会いは埼玉県の羽生という小さな駅だった。去年の夏、普段は行かないが仕事でたまたま1人で出かけた際だった。杉本氏は駅前の広場で四人組でたむろをしていたのだ。友人らしい男性2人と女性1人を連れていた。明らかに柄が悪い不良グループだったのでついつい見てしまったのだ。

「おい、見てんじゃねえよ」

 この絡まれたのが出会いだった。僕は言い返して口論になった。殴り合いまではいかなったが、最初はそれなりに口喧嘩になり緊張が奔った。それでも話をして少し経てば仲良くなってしまっていた。不良同士とはそんなもんである。

 会話をしていて僕がもうすぐ28歳になることを伝えると、杉本氏よりもだいぶ年上なのが分かった。同年代ぐらいだと勘違いをしたらしい。それからは敬語も使ってくれた。指名手配されている写真では凶悪そうだが、僕が実際に見た感じでは幼い顔で小柄な印象だった。

 そして、僕が右翼活動をしていたり、色々な雑誌で記事を書いたり本を出していることを教えるととても興味を持ってくれた。杉本氏は今まで不良の世界で生きてきたが、このまま続けるか悩んでいると言っていた。先輩などとの交友関係が辛いと嘆いていた。

 僕はなぜ、テレビで似ているだけで本人かと思ったかは、仲間からは裕太と呼ばれていたからだ。でも都内から来たと喋っていたのは謎である。でも、おそらく僕が去年の夏に会った裕太が、杉本氏じゃないかと思う。

 マスコミが大々的に取り上げ、全国で指名手配。神奈川県警が総力をあげて捜査をしている。レイプ魔が脱走をしていて恐いと、一般市民たちはパニックになっている。そんな状況である。

 ネットでは、杉本氏の家族が晒されたりしていた。本人は悪いかもしれないが、家族に罪はないと思う。酷いことである。僕は杉本氏を心配するあまり、ツイッターに友人の杉本氏に会いに行くと書いてしまった。もちろん電話番号なども知らない一度きり会った仲なだけだ。もしかしたら杉本氏は覚えていないかもしれない。

 だから本当に会いたいと思ったのだ。そうしたら、僕のツイッターが炎上をしてしまった。理由は、逃走に白いスクーターなどを使ったりなど組織的な脱走だという報道が出たからだ。 

 そして、僕が反差別の活動をしているからだ。反差別のレイシストカウンターグループ「しばき隊」(現在解散)、「男組」は、脱走したレイプ魔の杉本氏の関係者だと拡散されたのだ。断じてそれは違う。僕個人が1回、杉本氏に絡まれて会っただけである。それだけだ。

 そして、さらには杉本氏がしばき隊メンバーで男組メンバーだとネット上で拡散された。写真で、差別主義者たちにカウンターをしている僕の隣に、中指を立てている杉本氏が写っていると瞬く間に広まったのだ。

 とんでもないデマである。ちょっと写真映りのせいで似ているが、写真で杉本氏とされているのは別の人物である。杉本氏はカウンター行動に来てはいない。川崎、強姦、僕の知り合いという三つのキーワードが、ネトウヨたちの馬鹿な頭に妄想を生んでしまったらしい。本当に無責任な情報弱者たちである。

 最後に、杉本氏はこのまま逃げ続けるのか。一生逃げ続けて生きるのか。家族もいるのだ。早く出頭してほしいと願っている。また会いたい。

(※編集部注 杉本容疑者は横浜市泉区で身柄が確保された模様)

Written by 山口祐二郎(男組)

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