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バレンティン逮捕で問われるモラル~頻発するプロ野球現役選手の「女性暴行」事件史

TABLO / 2014年1月14日 19時37分

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 昨季60本塁打を放ち、日本プロ野球の本塁打記録保持者となったヤクルトのウラディミール・バレンティン選手(29)が、妻への監禁・暴行容疑で逮捕された。米メディアなどの報道によると、バレンティンは米フロリダ州マイアミの住むカーラ夫人宅を訪れたが、夫人が対面を拒否。バレンティンは窓から侵入したようで、目撃者の通報により事件が発覚した。

 昨年華々しく報じられた本塁打記録保持者による犯行とあって球団関係者の動揺は大きく、ヤクルトの衣笠剛球団社長は都内の球団事務所で会見し、「代理人を通じて事実を確認中。大きな衝撃を受けた。迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪した。気になるバレンティンの今後の処遇に関しては「確認が取れた時点で考える」と話すにとどめている。バレンティンは昨年、3年越しの愛人とされる日本人女性との交際が報道されたことで家庭が崩壊状態へ。本塁打記録がかかった時期もカーラ夫人は来日せず、別居していたという。日本のプロ野球界では先月12日、日本ハムの元投手で2軍マネージャーの宮本賢容疑者(29)が、千葉県の路上で女性に乱暴したとして千葉県警に逮捕されたばかりだった。

 球界では女性への暴行事件が頻発し、現役選手による事件発覚も珍しくない異常な状況が続いている。2012年8月にはソフトバンクの捕手D(当時30)が女性の髪の毛をつかむなどの暴行を加え、わいせつな行為をした容疑で福岡県警に逮捕されている。また、2000年には巨人の捕手Sがミニキャンプを行っていた宮崎のスナックで、居合わせた女性と酒を飲んだ際に靴で頭を殴ったとして、強制わいせつ・強制わいせつ致傷の容疑で逮捕された。現役選手ではないものの巨人では、ブルペン捕手Rが2005年にグアム・キャンプで知り合った女性宅に泥酔状態で上り込み、無理やり関係をもったとして婦女暴行容疑で逮捕(その後、示談で釈放)されたこともあった。

 現役の一流プロ野球選手による性犯罪でもっともインパクトを残したのは、1991年のシーズン終了後に起きた横浜大洋ホエールズ(当時)で抑えの大黒柱として活躍していたNだろう。球団練習所から車で帰宅途中に小学5年生の少女のスカートの上から体を触り、その直後にも帰宅途中の6歳の幼稚園女児に下着を脱がせるなどのわいせつな行為をした疑いで逮捕(その後、起訴猶予処分)、チームを解雇されている(1994年に中日ドラゴンズで復帰)。

 今回のバレイティンに関しても事件の悪質さによっては大きな処分が科せられる可能性もある。引退後ならいざ知らず現役選手による度重なる女性への暴行事件は社会的な影響も無視できない。球界全体のモラルを問われることは避けられないだろう。

Written by 北里雅俊

Photo by Virgin Media Group

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