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元関東連合幹部・石元太一服役囚が語る「アポ電強盗を防ぐ方法」 ~本サイト編集長・久田将義との往復書簡より~

TABLO / 2019年5月5日 15時0分

石元太一氏からの手紙

 今も往復書簡を続けている、元関東連合幹部石元太一氏。20129月に東京・六本木で起きた、いわゆる「六本木クラブ襲撃事件」あるいは「六本木フラワー事件」と言われている事件の主犯格として刑務所に服役中です。その心中を綴った手紙を本サイトでは発信してきました。

 今回は、犯罪史に残る悪質な犯罪である「アポ電強盗」について聞いてみました。石元氏の手紙は、常に文字が繊細な感じは変わりなく、「いつも手紙ありがとうございます」から始まっていました。

【最近、よくニュースにも取り上げられている「アポ電強盗」。確かに悪質でひとい事件です。久田さんが強い憤りを感じるのもよく理解出来ます。(略)で、本題の「アポ電強盗」についてですが「やっぱりこういった手口の犯罪が出てきたか」というのが率直な自分の感想です。ではなぜ、自分がそういった感想を抱いたのか、それはあるゴト師との出会いが関係しています。

 自分がここ(註・刑務所)に来たばかりの頃になりますが、実はここ界隈で名の通ったゴト師の人間と接する機会がありました。その彼、パチンコメーカーといたちごっこを繰り返しながら長くその道で飯を食べてきたらしいのですが、最近の大手パチンコメーカーのゴト対策が凄過ぎて、もう器材で対抗出来ないという事を嘆いて「じゃあ、今はどうやってその仕事を続けているんだ?」という私の問いに対しては「パチンコ台の横をバーベルを使って開く。そこから糸を入れるといった昔ながの手法です」と答えていました。

関連記事:元関東連合・石元太一氏が答える 絵本作家のぶみさんが総長だった『池袋連合』について|久田将義 | TABLO

 その話を聞いた時、私は「なるほどな。それは他の事にも当てはまる事かもしれない」と思いました。例えば振込め詐欺などでは、今は騙した相手のところに直接現金を取りに行かせる手法が当たり前になってきているようですが、そのように(銀行などの)対策が向上してくると、アナログ的な手法に戻ったり、またそれが流行ったりするのではないでしょうか。

 だから私は、今回のような事件はいずれ起こるのではと思いました。そして最悪な事に、こうしたアナログ的な手法は防ぐのが意外と難しいもの。こういった犯罪を防ぐ為には、家族や近所とりの連携、交流を活発、活性化させる必要があるのではないでしょうか。

 そういった怪しい連絡があった時、すぐに誰かに相談が出来る環境(人が集まる場所、集まっている場所は犯人も嫌がる事でしょうし)それが有効な防御になると自分は思います。


 近所付き合いというものが年々希薄になってきている現代では難しく思うかもしれませんが。

 もう就寝時間が迫ってきているので、今日はこの辺りで失礼させていただきます(笑)。久田さんの方も身体には気をつけて過ごし下さいね。いつもこういう心配をしていただきありがとうございます。また手紙書きます。

石元太一

平成31422日】

関連記事:元関東連合幹部・石元太一服役囚からの手紙「六本木フラワー事件」とは何だったのか | TABLO

 アポ電強盗は原始的な手段。それを防ぐのはやはり基本の「人とのつながり」が必要なようです。(文◎久田将義)

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