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橋下市長の辞職会見、フリー記者を妨害してどこが民意重視か?

TABLO / 2014年2月4日 11時7分

橋下市長の辞職会見、フリー記者を妨害してどこが民意重視か?

 1日、都内のホテルで開かれた日本維新の会の党大会に取材に行った。やや遅れて会場に到着すると、廊下に数名の記者がただ立っていた。電話をかけている様子もない。パソコンを使うなら、会場でやるはずだ。奇妙だなと思っていたら、朝日新聞は橋下徹代表が挨拶している間は排除されたとのこと。

 昨年9月の堺市長選で、大阪維新の会が依頼した政策広告を朝日新聞が拒否したことへの対抗措置だとか。他の新聞社は拒否されていないので、朝日新聞の「選挙広告になる恐れがある」という言い分が正しいかどうかはここでは述べない。ただし橋下氏が拒否の理由とした「私的結社の会だから」というのはいささか違和感がある。日本維新の会は政党助成金を受けている公の政党である。

 会場に入り、受付で名刺を置いた。普通はここでリボンや胸に貼るシールなどをもらい、手続きは終わる。ところが受付の男性がこう言った。

「腕章をつけ、組織が発行した写真入りの身分証明証を首にかけて下さい」

 フリーランスだから腕章もそういう身分証明証もないと言うと、「そんなはずはない。フリーランスなら誰でも持っている」と主張した。

「組織に所属していないからフリーランスだ」と言っても、「あるはずだ。見たことがある」と頑として譲らない。「それならその組織名を教えてほしい」と言うと、それには口をつぐんで答えない。

 今度は「名刺を胸に貼れ」というので、プラスチックの名札入れ等がないのかと聞いたら、「ない」という。では名刺の裏に糊を付けて服に直接貼れというのか。いやだよ、私のワンピース、きっとあなたのスーツより高いと思うし......。

 たまたま持っていた外務省のアクセスパスを見せると、しぶしぶ引き下がった。ちなみにこのパスは身分証明のためのものではなく、会見のために外務省に入る際に提示するものだ。またフリーランスなら誰もが持っているものではない。

 外務省のアクセスパスがなかったら、なおしつこくつきまとわれていたにちがいない。実際にかなりの時間、つきまとわれた。おかげで橋下氏が党内で立ちあがっている河野洋平氏らの証人喚問要求について述べた部分を聞きのがした。これを聞きたくて取材に入ったのだが。腕章と身分証明証を求めるのは、不審な部外者と区別するためだという。しかし報道陣には赤いシールが渡されている。それだけでも十分に認識可能ではないかと思うのだが......。

 さて気になるのは、この党職員が主張して譲らなかった「フリーランスなら誰でも持っている組織が発行した身分証明証」である。持っていたら便利そうなので、是非ともその組織名を教えていただきたい。まさか公党の職員が思いつきで嘘をつくはずはないと思うので、すみやかにご連絡をいただきたい。

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Written by 安積明子

Photo by 橋下維新の落日

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