サジェスト機能裁判でGoogle逆転勝訴、ネット上の「名誉毀損」は放置状態か!?

TABLO / 2014年2月5日 16時35分

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 Googleのサジェスト機能による表示を巡り男性が米Google社を訴えていた裁判で、一審の判決を取り消し、原告側の請求を棄却する判決が言い渡された。

 サジェスト機能とは、何かキーワードを入力した際に、検索窓の下にアルゴリズムに基いて関連する(であろう) と判断されたキーワードが自動表示される機能。いわゆる検索予測のこと。

例:荒井禎雄で検索した場合の予測キーワード

【2ch】【探偵ファイル】【安田浩一】【facebook】【結婚】

 私の場合は世間に名前が知られている訳でもないので、2chに何か書かれていないか、以前の職場について、対談した事のある人物名、Facebookをやっていないか、結婚はしているのか、といった 「目的の解りやすい予測」しか表示されず、特に害はない。なんで私ごときの結婚に関する情報が知りたいのか不明だが、きっと日本のどこかにボクとキャッキャウフフな関係になりたいレディーがおられるのだろう。今なら間に合いますので、顔写真と全身写真を同封の上ご連絡ください。

 ところが、これが久田編集長のように地上波のテレビ番組に出演するなど名前が広く知られている人物になると、予測キーワードが途端にきな臭くなる。

例:久田将義で検索した場合の予測キーワード

【唯我】【関東連合】【2ch】【刺青】【Twitter】【ツイッター 乗っ取り】【東浩紀】【宅八郎】

 2chで評判を探ろう的な思惑のキーワードの他に、過去にイザコザのあった人物名や、巻き込まれたトラブルの類が出て来てしまう。さらには 【刺青】という単語が候補に挙がっているが、どうしてそんな単語を突っ込んだのか予想してみると、日本には「久田は極道出身ではないか?」といった疑問を持つ人間が一定数以上いるという事だと思われる。ただ、無名ライターと久田将義を比較したら「そりゃ名前が売れている分だけ妙なキーワードが出て来るよね」という話でしかなく、この程度ならば大した害はないと看做せるだろう。

 ところが、問題なのは何らかのアクシデントやトラブルの渦中にある人物名や会社名などで検索した場合である。サジェスト機能で表示される単語は、原則として「一緒に入力される頻度」で選ばれるので、人物名の後にドギツイ単語が出たらそれだけ疑われているという証明になってしまう。

 例えば、仕事の席で知り合ったばかりの人間の名前を検索したら、予測キーワードに【レイプ・殺人・前科・詐欺・集団訴訟・シャブ中......】なんて単語が並んでいたらどうだろう? その場では雰囲気良く仕事の話が進んだとしても、おそらくぶち壊しになってしまうだろう。

 またこれが株式公開している会社などの場合は、サジェスト機能を中心として「2重3重に騒ぎを作れば」意図的な株価操作が可能なため、集団で作業すれば実は非常に恐ろしい結果が出てしまう事も考えられる。

 これはあまりに陰謀論チックで笑われるかもしれないが、【検索キーワード】と【検索結果として表示されるWEBページ】とを、特定の集団が牛耳る事は不可能ではない。ネットウヨク論の中でも述べたが「検索機能はそもそも危険と隣り合わせである」から、気付かぬ内に何らかの目的を持った集団が用意したWEBページをひたすらたらい回しにされる可能性もある。そこで得た情報を鵜呑みにしてしまうと、反対意見がないのだから、それが事実かのように思い込んでしまうだろう。単なるイタズラとしてそこまでの罠を張る人間はいないだろうが、先に挙げた株価操作など「それ相応の金」が手に入る案件であるならば、何十人と専用の人員を用意する事も可能だ。決して脅かすわけではないのだが、理屈で考えたら不可能な話ではないという事だけは頭の片隅に入れておいて欲しい。

 さて、不穏な内容だけでは申し訳ないので、このようなサジェスト機能による被害を受けてしまった場合はどうすべきなのだろうか?

 実は、今回このような判決が出てしまったため、対応策が非常に面倒臭くなってしまった。Googleが直接そのページや文面を作っている訳ではないという判断がされたのだから、問題があると感じたらWEBサイトやBBSといった 「その文面が書かれている場所」 に直接当たるしかない。

 例えば、私の名前で検索した場合に【荒井禎雄 連続強姦魔】などと表示され、それを裏付けるようなWEBサイトがヒットしたとする。そうしたら、私はたぶん連続強姦魔ではないので、そのサイトに削除要請を出さねばならない。これが1つ2つ程度であればサイト管理者やサービス提供者に何通かメールを出すだけで済むのだが、悪名高き2chや、無数のアングラサイト、Twitterなどに拡散されまくっていたらどうすればいいのだろうか? 弁護士に頼むにしてもお金がかかるし、弁護士費用を手に入れるためとなればそれ相応の賠償を求める裁判を起こさねばならないし、とてもじゃないが慎ましく生活している一般市民に対処できるレベルではない。

 したがって、法律というより人情の面で「Google先生頼むよ、入り口を止めてくれりゃ被害が減るんだよ......」と言いたくもなる。便利な機能である事は間違いないのだが、同時にこれだけの危険が潜んでいるのだから、「日本の法律はアメリカには関係ねえよ!」などと突っぱねず、人道的な対応をお願いしたいところだ。お願いしますGoogle先生。

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Written by 荒井禎雄

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