コピペでも名誉毀損? ネットで情報拡散を手伝う法的リスク~ネットウヨク論:第12回

東京ブレイキングニュース / 2014年2月13日 16時0分

写真

 この連載で過去に何度も何度も何度も何度も繰り返し述べた内容だが、「自分に都合の良い情報ばかり集めるな」という指摘は、何もあなた方のネット利用を制限し、不便な物にしたいがために発した言葉ではない。ましてや特定の思想を弾圧したいだなんて思惑もない。ひとつの事案に対しどのような感想を持とうが、それは個人の自由である。 またどのような行動に出ようと、それによって生じた責任を背負う覚悟があるならば好きにすればいい。それが言論の自由だ。

 では、何故このように口うるさく同じ事を言い続けているのかというと、実に簡単な話で、自分に都合の良い情報にだけ触れていると自己洗脳のような状態に陥り、「ネットという公の場所で発言する上で絶対に知っておかねばならない情報」すら知らぬまま、最悪の結果を招きかねないからである。

 日本には00年代半ばにブログが流入し、その後SNSが流行り、携帯電話からも気軽にネット接続が出来るようになったため、ネット利用者が爆発的に増大した。それからもうかれこれ10年が経とうとしているが、その間にネットに関する様々なトラブルや事件が起こり、また数多くの判例が蓄積されてきたのである。その中には皆さんが思い込んでいる「○○を××にしとけば安全」という情報が裁判によって全否定されたケースも少なくない。裁判所は過去の判例を元に判断するのが常であるから、一度そうした判断が下されると、それを覆すのは非常に難しい。よって、ネットを使うのであればせめて最新の判例くらいは頭に叩き込んでおく必要があるのだ。

 具体例として、ねとらぼに掲載されたこのニュースを取り上げる。

■ 中傷記事「転載しただけ」でも名誉毀損に 東京高裁が初認定 安易な「転載・まとめ」に警鐘

(ねとらぼ より:2013年12月3日)

 インターネット上の中傷記事を、別のインターネット掲示板に「転載」した場合でも名誉毀損(きそん)にあたるとの判決を、東京高裁が9月に下していたことが分かりました。「ネット転載」での名誉毀損認定は今回が初であり、今後さまざまな方面に影響を及ぼしそうです。

 今回名誉毀損に問われていたのは、「Yahoo!掲示板」に書き込まれた中傷記事を、匿名で「2ちゃんねる」に転載していたケース。原告側はプロバイダに対し、「転載者」側の発信者情報を開示するよう訴えを起こしていました。

 裁判では、もともとあった情報を「転載しただけ」でも名誉毀損となるのかどうかが争点となりましたが、地裁判決では「すでに公開されている情報を転載しただけでは、社会的評価を低下させたとは言えない」との理由から"名誉毀損にはならない"と原告の請求を棄却。しかし、高裁判決では一転、「転載によって情報を拡散させ、社会的評価をさらに低下させた」と、名誉毀損が認められた形となりました。判決を受け、プロバイダ側は上告せず、転載者情報の開示請求に応じています。 

東京ブレイキングニュース

トピックスRSS

ランキング