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関東連合の別働隊か? サロンからみかじめ徴収する女ギャング集団

TABLO / 2014年4月7日 17時40分

関東連合の別働隊か? サロンからみかじめ徴収する女ギャング集団

 

「女ギャングと呼ばれてる25歳の女がいるけど会ってみませんか?」

 関東連合OBからの電話だった。"女ギャング"とはなんなのか? その聞きなれない名称に興味を持ち、取材の段取りを入れてもらう。約束通りに待ち合わせ場所に現れたのは「女ギャング」といったイメージとはほど遠いコンサバ系美女だった。いづみさん(仮名)にその組織と活動内容を聞いた。

「組織と言うか仲間ですね。グループ全体で200人前後います。可愛い妹みたいな存在ですね。"ミカジメ"という言葉は似合わないのですが、美容室とかネイルサロンとかの店舗から毎月定期的にお金を貰ってます」

 いづみさんは元読者モデルだという。現役当時から人脈を広げたことが、この「女ギャング」に役立っているといった。

「私たちは毎日クラブとか色々な場所で集まってるんですよ。そこで宣伝したり、協力しない店は悪口を言ったり。わざと変な髪形にされたとかネットで拡散したり。そういったネガティヴな口コミって、女の子の世界ではあっという間に広がるんですよね。私たちの発言って大きいんです。雑誌に載せることもできるし、ブログやツイッターで広めるネットワークもあります。それで実際に潰した店もありましたよ(笑)」

 現在、彼女のグループに協賛する店舗は、400~500店舗はあるという。カラコンやウィッグ、ドレスやコスメといった、いわゆる「ギャル市場」をビジネス展開する業種が多いようだ。そして、もうひとつのビジネスの柱は昔ながらの「パーティ収入」だ。

「これは月に数回ですね。若い女の子と富裕層男性のマッチングパーティを開いています。本気で婚活している男性から、お金を引っ張っています(笑)」

 しかし、実店舗からミカジメ徴収に加えて、パーティ開催とあってはヤクザ側も黙ってはいないはず。揉め事はないのだろうか。

「何回もありますよ。グループの女の子が騙されてAV出されそうになったりして。呼び出されたことも何度もありますが、私はいつもひとりで出向きます。男と女じゃないですか。体力的に負けるのは当たり前だし、女1人だったら手を出されることはないんです。そんなことで女を負かしても相手が威張れるわけないじゃないですか。だからといって、私に別のケツ持ちがいるわけでもありませんけど」

 彼女は毅然と言い放った。相当、腹が据わっているのがわかる。

「私は裏社会には興味ないし、近づいてくるヤクザは大勢いますけど相手にはしませんから。彼らは金が欲しいだけですし、私もお金を稼ぎたいだけ。彼らと付き合ってもメリットはゼロですから。関東連合とのつながり? 彼らはヤクザじゃないですからね。助けてもらうことはあるけど、組織としては完全に別です」

 過去、暴力団に女侠客がいた事例はいくつかあるが長続きはしていない。だが、彼女の場合はどうだろうか。暴排条例によって暴力団が追い詰められている一方で、このような想像もできなかった集団が姿形を変えて誕生している。

 彼女は筆者の「あなたは関東連合の別働隊か?」という問いには表情ひとつ変えず何も答えなかった。「女半グレ」でもない。やはり「女ギャング」としか言いようがない女性だった。

Written by 西郷正興

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