高校野球を美談化 本人が否定 朝日新聞の記事に「もう時代遅れ」「感動ポルノは飽き飽き」と批判の声
TABLO / 2019年7月26日 14時25分
『失明した兄「なんで俺なんだ」 決意の弟は同じ野球部へ』と掲載した記事を、当事者である兄本人が『「なんでおれなんだ」なんて言ってないし思ったこともない』と否定。高校野球を美談にしようとする風潮に疑問の声が上がっています。
高校野球が盛り上がりを見せ、勝敗の結果が日々注目されている時期です。
そんな中で23日、『失明した兄「なんで俺なんだ」 決意の弟は同じ野球部へ』といったタイトルで、美しい兄弟愛が語られた記事を朝日新聞デジタルが公開。
Yahoo!ニュースの公式アカウントがその記事を紹介する形で『千葉明徳高野球部の3年生二塁手は、兄の背中を追い、小1からソフトボールを始めた。その兄が片目に送球があたって失明。「同じユニホームを着て、甲子園に行く」と誓った弟は敗れたが、悔いはないという』とツイートしました。
参考記事:災害級の暑さの中で甲子園で高校野球をやるべきか 橋下徹氏が過激な問題提起 | TABLO
しかし、このツイートを引用する形で、
『「なんでおれなんだ」なんて言ってないし思ったこともないんだけど
こういう記事を見ていい思いをしないやつだっているんだからやめて欲しい』
と、当事者である兄本人が自身のTwitterで否定。美談にしたいが為に盛られた話だったことが判明します。そして『書くなら弟の活躍のことだけにしてほしい』と胸の内を明かしたのです。
高校野球の記事や特集において、なんでも美談に持っていこうとする風潮に辟易している方は多数いるようで、
「甲子園を美談形式で番組制作し放送するのをそろそろやめて欲しい」
「もう時代遅れだよね。感動ポルノは飽き飽きだよ」
「美談は金になるから」
「高校野球は好きだけど、無理やり美談にする風潮は本当に好まない。」
「球児の肩を壊してでも感動ポルノをしようとする」
「美談がないと高校野球は維持できんのかな?」
といったコメントがネット上では見受けられました。
高校野球といえば、炎天下の中での試合や選手の体が壊れかねない酷使、指導者によるパワハラなどを問題視する声が多く上がっています。しかし、そんな過酷な環境の中で選手達がプレーしている姿に「感動した」という声が多いのも事実です。
高校野球を神聖化し「美談」を求める人間がいる限り、こうした風潮はなくならないのではないでしょうか。(文◎絹田たぬき)
あわせて読む:甲子園 過度なガッツポーズをピッチャーが注意される 「どういうつもりだったのか?」がポイント | TABLO
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