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みんなの党、浅尾新体制スタートで広がる不協和音と「渡辺離れ」

TABLO / 2014年4月16日 16時0分

みんなの党、浅尾新体制スタートで広がる不協和音と「渡辺離れ」

Photo by みんなの党公式ホームページより

 

 7日にみんなの党の代表を辞任して以来、急速に存在感をなくしている渡辺喜美氏。かつての「側近」だった人物も去りつつあるという話だ。

 たとえば三谷英弘氏。弁護士でもある三谷氏は、渡辺氏の8億円の資金の流れについての調査チームを結成。客観性を担保するため、同チームは外部の人間も含めて4名で構成されている。そもそも彼を調査チームの責任者に指名したのは、渡辺氏だった。もっとも渡辺氏が三谷氏を党倫理委員長に任命したのだから、当然といえば当然の展開だ。

 そういう「恩義」があるゆえか、三谷氏は8日の両院議員懇談会で、4日の夜に緊急の記者会見を開いて代表辞任を迫った佐藤正夫氏と和田政宗氏を「外で言うな」と批判している。でもまあ「忠誠心」はそこまで。最近は「渡辺離れ」になっているらしい。

 というのも、調査に必要な資料を渡辺氏が渡してくれないんだとか。その資料とは当然、渡辺氏が妻・まゆみ夫人に大金を振り込んだ口座のこと。これがないと真相は解明できない。新代表の浅尾慶一郎氏も「調査する」と明言したし、世論調査でも国民の多くがきちんとした調査を求めているし......。なのに、期限とされた15日になっても、報告書はできていない。調査の対象物がないから、調査しようがないわけだ。

 しかし三谷氏は弁護士としてのプライドがある。政治生命もかかっている。「きちんとした内容のものを早く出したい」と決意しているに違いない。

 さらに別のプレッシャーがのしかかる。三谷氏はアンケートと称して、みんなの党所属議員とかつての公認候補に書面を配布。しかしそれが「強権すぎ」との批判が出ている。かつてみんなの党に所属していた菅原直敏氏は、ブログ「千里の道も一歩から」でこう記している。

 最近話題になっている渡辺喜美みんなの党代表の8億円借入問題について、三谷さんが倫理委員長として調査中なので回答をお願いしますということ。しかし、お願いのはずが、期限は4月9日必着で、それに間に合わない場合は国会事務所まで連絡してその旨を伝えてくださいとのこと。また、過去に私が代表を務めていた政治団体の収支報告の写しも提出して欲しいとのことで、提出された書類等は全て浅尾慶一郎みんなの党幹事長に提出しますとも付記されていました。

 お願いと題していますが、実質的には回答を強制する内容です。しかも、最後には署名と印鑑まで求めており、責任ばかり負わされるものでもあります。

 

※同ブログ内の「渡辺代表8億円借入問題について、みんなの党からの調査協力依頼(4月5日)」より抜粋 http://sugawaranaotoshi.seesaa.net/article/393876863.html

 こうした声が党本部にもあがってきて、それでナーバスになっているのかもしれない。15日の両院議員懇談会で、三谷氏は珍しく気色ばむ様子を見せた。

 15日に出すはずだった報告書が遅れている件について問われた時、浅尾慶一郎代表が「1週間ほど後で、22日になりますかねえ」と言うと、三谷氏は「私は代表に期限は25日だとお伝えしたはずです!以上!」と大声で述べたという。

 8億円問題は当分終わりそうにない。

Written by 安積明子

※安積明子メルマガ(http://www.mag2.com/m/0001577563.html)

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