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ASKA容疑者と知人女性、数カ月にわたる内偵捜査で確証か by草下シンヤ

TABLO / 2014年5月19日 12時40分

ASKA容疑者と知人女性、数カ月にわたる内偵捜査で確証か by草下シンヤ

 

「CHAGE and ASKA」のメンバー、ASKA(本名・宮崎重明)容疑者が覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕された。現在、ASKA容疑者は容疑を否認しているという。

 ASKA容疑者の薬物疑惑といえば、2013年8月8日号の『週刊文春』が「シャブ&飛鳥の衝撃」という記事を掲載し、世間をおおいに賑わせた。しかし、この記事に対してASKA容疑者は公式サイト上で「違法なことは一切やっていません」と発言するなどして、薬物使用を完全に否定していた。そして記事の掲載からすぐにASKA容疑者が逮捕されるような事態には至らず、ファンの中には胸を撫で下ろした人もいたようだが、今回の逮捕によってその思いも裏切られた形になった。

 警察の取り調べに対し、ASKA容疑者は「私は今まで覚醒剤を所持したことはありません」と容疑を否認しているようだが、到底逃れられるとは思えない。逮捕時の状況からすると、起訴され有罪となる日は近いと考えられる。

 NHKニュースはASKA容疑者の逮捕を次のように報じている。

 警視庁によりますと、宮崎容疑者は先月6日ころと12日ころ、東京・港区のマンションの1室で少量の覚醒剤を隠し持っていたとして、覚醒剤取締法違反の疑いが持たれています。

 通常、薬物事犯の逮捕は、「路上などで持ち物検査を受け、現行犯逮捕される」ものと「警察の内偵捜査の後、家宅捜索を受け逮捕される」ものの2種類にわけられる。

 2013年9月に渋谷の路上で逮捕された作家の原田宗典氏や、2013年5月にこちらも渋谷の路上で職務質問を受け薬物関連容疑で6度目となる逮捕となった俳優の清水健太郎氏などは前者にあたる。

 それに対し、ASKA容疑者の場合は、NHKの報道では「先月6日ころと12日ころ、東京・港区のマンションの1室で少量の覚醒剤を隠し持っていた」と詳細に日時が報じられており、またANN(テレビ朝日系)の報道では次のように報じられている。

 ASKA容疑者は17日午前7時半ごろ、知人の栩内香澄美容疑者(37)のマンションから1人で出てきたところを捜査員に任意同行を求められました。

 これらの報道は警察が内偵捜査を行なっていたことを示している。『週刊文春』の記事が切っ掛けになり、警察はASKA容疑者に疑いの目を向けたのだろうが、芸能人の薬物使用という話題性のある事件になると、万が一誤認逮捕などの事態になった際に警察のイメージ低下は免れない。逮捕に至るまでには相当慎重な内偵調査を行なっていたものと思われる。

 とりわけ薬事犯の場合、仮に数週間前に薬物を使用していたとしても、「物的証拠」(※尿検査での陽性反応を含む)が出なければ証拠不十分で不起訴になる可能性がある。

 そのため逮捕というアクションに踏み切るには一気に起訴まで持っていけるという確証が必要であり、捜査対象者の行動を丹念に洗い、「薬物を所持している」または「尿検査で陽性反応が出る」「家宅捜索で薬物が出る」というタイミングを狙う必要があるのだ。ASKA容疑者の場合、少なくとも数ヶ月間にわたり内偵捜査を行なっていたはずである。

 そしてその結果、覚せい剤を所持または使用しているという疑いが濃厚になり、任意同行を求めた上でASKA容疑者の自宅の家宅捜索を行い、逮捕に至ったという流れだろう。

 警察は充分な確証と根拠をもってASKA容疑者の取り調べに臨んでいるはずであり、はじめのうちは容疑を否認してがんばるものの、徐々に言葉に詰まり、窮地に追い込まれていくASKA容疑者の姿が目に浮かぶ。

 このように同じ逮捕にしてみても、突発的な現行犯逮捕と内偵捜査の上での逮捕では意味合いが異なる。その点を理解した上で逮捕後の動向を想像してみるというのも事件報道の1つの見方だと思う。

Written by 草下シンヤ

Photo by gruntzooki

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