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村田諒太、4戦連続KO勝ちで光った鉄壁ガード「世界獲るのが義務」

TABLO / 2014年5月23日 12時25分

村田諒太、4戦連続KO勝ちで光った鉄壁ガード「世界獲るのが義務」

 

 高校時代を過ごした思い出の京都での試合を迎えた金メダリスト村田選手。会場に駆けつけた多くの仲間の声援にリラックスした満面の笑みで応え入場。村田選手リラックスしてます。このあたりの肝の強さは金メダリストならではでしょうか。

 1R高くガッチリとしたガードから強烈な右ストレートを叩き込み、返しの左ボディ。前回の試合で見せた右アッパーも上手く使ってます。

 それに加えてこの日はボディへの右ストレートを積極的に出していきます。プロ転向後の村田選手は試合ごとに新しい技術をテストしている感じがしますね。

 ただ、少しボディへの攻撃がローブロー(ベルトラインより下への攻撃。ボクシングでは反則)っぽいのが気になります。厳しいレフェリーだとローブローを注意、減点対象になる恐れもありますので今のうちに修正してもらいたいですね。対戦相手のネリオ選手とはパワーの差は歴然。開始早々からプレッシャーをかけて試合の主導権を握ります。

 2Rには対戦相手のネリオ選手が村田選手が後頭部を打ったと反則を大きくアピール。これは攻撃を嫌がっている証拠です。試合の流れが悪いと感じる時は何とかして流れを変えたくなります。しかしレフェリーは無視。試合の流れは変わらず。

 5Rには右ストレートがクリーンヒット。手応えを感じた村田選手はKOを狙ってラッシュをかけます。しかしネリオ選手は上半身を柔らかく使ってラウンド終了まで何とか持ちこたえます。

 6Rついにダウン。そんなに効いた感じはしませんでしたが、それまでの攻撃でダメージが溜まっていたのでしょうか? ネリオ選手が力無くキャンバスに膝をつきます。ネリオ選手立ち上がりますが村田選手の右ストレートが強烈にヒット。デビュー戦で見せたような逃げる相手を追いかけるような伸びる右です。

 ネリオ選手立ち上がれない。村田選手KO勝ち。

 村田選手のパワーは凄いです。大ぶりじゃなくコンパクトなフォームのパンチのパワー。それにプラスしてガードのパワーも同様に凄い。相手のパンチを通さない鉄壁のガード。

 あれだけガードを固めると普通は攻撃の手数が少なくなるものですが、村田選手は強烈なパンチが出せます。これは大きな武器となります。そのまま磨き上げてもらいたいですね。

 試合後のインタビューでは「金メダリストは世界チャンピオンになるのが義務」とさらっと発言。大きいことを言っても爽やかに聞こえるのは村田選手の実績と人柄です。素直に応援したくなります。

 プロモーターの話では今年はあと2試合。秋にシンガポールでの試合、冬に国内での試合をする予定だそうです。現時点ではまだ世界チャンピオンには及びませんが、この調子でしっかりと経験を積んでいけば世界的なスーパースターになれるはずです。

Written by 大野崇(プロキックボクサー、元K-1 JAPAN選手、トレーナー)

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