セクハラやじ問題はうやむや幕引き? ボヤを業火にした自民党

TABLO / 2014年6月30日 13時3分

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 東京都議会を舞台に繰り広げられている野次騒動だが、当の鈴木都議や自民党の対応のマズさが災いし、沈静化どころか日々炎が大きくなっている状況だ。 

 先日アップした記事にも書いたが、上手く立ち回ればセクハラ問題ではない別の形で話を収めることもできたのに、火消しに回った自民党関係者達が揃いも揃って女性蔑視的すぎる、また諸問題の根本を全く理解していないと解る暴言を口にするものだから、根腐れしている様が如実に現れてしまった。援護のつもりが、何か発言するたびに味方に弾が当たるという状況である。

 まず当の鈴木都議本人のマズさだが、問題が発覚した当初に「私じゃない」と否定し、さらには今月20日の囲み取材の際に取材陣から「野次の発言者は議員辞職に値すると思うか?」と聞かれ、しれっと「そうですね」と答えている。じゃあ辞職して下さいという話なのだが、会派からの離脱だけで責任を取ったつもりらしい。ここまで短いスパンの有言不実行は中々にレアケースであろう。

 さらに鈴木都議は自身の公式サイトで「女性が働きやすい社会の実現」を掲げているが、それと「早く結婚すればいい」という発言は矛盾の一言だ。女性の働きやすさや子育てのしやすさを求めていたのが塩村都議なのだから、自身の公約を守る気があるならば、鈴木都議は塩村都議に賛同もしくは応援せねばならない立場のはずである。いくら票が欲しいからといって、ハナから守る気もない、また思ってもいない公約を掲げるのは勘弁していただきたい。これなど政治家としてセクハラうんぬん以前の問題である。

 次に当初は知らぬ存ぜぬを貫いていた自民党の、石破幹事長の言動も酷すぎた。一応は「党の責任者としてお詫びを」という謝罪の言葉を口にしてはいたが、その際に「結婚したくても、できない人たちのためにも」などと余計な発言をしてしまい、これがさらなる火種となってしまった。

※出典『NHK首都圏 石破氏「責任者としてお詫び」』

http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20140623/5435001.html

 今回の野次に憤りを感じているのは、何も結婚したくてもできない人たちだけではない。世の女性たち全員が結婚・出産を望んでいる訳ではないし、そのような価値観は前時代的な男性の理想の押し付けに他ならない。また結婚するにしても、今の日本では適齢期にある多くの国民が夫婦で共働きをしなければ生活できない状況なのだから、子供を作る余裕はなく、結局のところカップルが同棲している以上の関係性にはなり難い。結婚を望む人間が減った理由も、少子化問題も、根本はここだろう。

 そういった意味で、石破幹事長も野次騒動で何が問題とされているのか全く理解できていないことが明白で、そんな人間が「強力に政策を~」などと口にしたところで 「こいつらに任せても事態は好転しない」と見透かされただけなのだから、騒動が鎮火する訳がない。

 それに石破幹事長がいかにその場しのぎの発言をしたところで、自民党が弱い立場に追い込まれた国民から、さらに税を吸い上げる算段しかしていないのは明白である。消費税が上げられ、それどころか今後10%を目指しているのは明らかで、労働環境も子育て環境も改善されておらず、東北震災の復興も完了には程遠い。そんな中で議員報酬だけはちゃっかり元通りにした政府に対し、いったい何を信用しろと言うのだろうか?

 例えば自民党は移民の受け入れを進めようとしているが、なぜ移民の受け入れが必要なのかと言えば人口が減少する一方だからである。なぜ人口が減少するかといえば、結婚適齢期にある国民が結婚も出産も望めないほど苦しい生活をしているからだ。であるならば、そこを改善すれば自然と人口は上昇傾向になり、一時苦しい時期はあるかもしれないが、将来的にはなんとか持ち堪えられるのではないか?

 ところが自民党が推し進める政策・方針は、噂される携帯電話税を例に出すまでもなく、今この国に生きている弱い立場の人間から徹底的に税を吸い上げ、より苦しい立場に追い込むことにしかならない全く逆の内容である。それでは確かに移民を大量に受け入れるくらいしか打開策がなくなるだろうが、それも外国人を見下した差別的な思考だと言える。

 それは何故かと言うなら、外国人が日本に来たがる理由は母国にいるより豊かで安全な生活ができると思うからだ。ところが、日本人ですら子供も持てない酷い状況にあるのに、好き好んでそんな日本に来たがる外国人とは、いったいどのような属性の人間なのだろうか? そしていざ日本に移民したところで、彼らはどのような扱いを受けるのだろうか? SLGで遊んでいるんじゃないのだから、人口の頭数だけ帳尻が合えばいいという訳ではない。

 今回の野次騒動は、単なるセクハラ問題ではなく、国家が危機的状況にあるにもかかわらず、日本の政治家がいかに劣悪かの証明である。これは自民に限らずだが、野次を飛ばして議会の進行を妨げている暇があったら、国民が安心して結婚や子作りができる国になるのか真剣に考えろ、そこにこそ税金(=時間)を使えと言わせていただきたい。 国民は政治家を食わすための牛や豚じゃない。

Written by 荒井禎雄

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