安倍内閣で海外が注目するある人物 「官邸のアイヒマン」とは誰だ!? 身内の登用が大好きな首相|プチ鹿島

TABLO / 2019年10月11日 17時20分

この向こうに「官邸のアイヒマン」が

こないだの内閣改造を伝える記事で面白かったのがこれです。

『内閣改造 海外はどう見る』(日本経済新聞9月15日) 

米・ウォールストリートジャーナルの東京支局長は『国家安全保障局長』の交代に触れ、

「内閣の布陣の見直しより、外交の専門家ではない警察庁出身の北村滋氏の局長就任に注目している」

とコメントしていた。北村滋氏の名前、どっかの記事で見かけたぞと思ったら、あった。

『「官邸のアイヒマン」がNSS局長に就任で警察国家に一直線の恐怖』(日刊ゲンダイ9月3日付)

内閣改造に合わせて、国家安全保障局(NSS)の谷内正太郎局長(75)が退任。政府は後任に「官邸のアイヒマン」こと北村滋内閣情報官(62)を起用する方針、とゲンダイは伝えた。

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「後任と目される北村氏は警察庁出身で、第1次安倍政権では総理秘書官を務めた腹心です。民主党政権時代から内閣情報官の任にあり、内閣情報調査室のトップとして国内の機密情報を一手に取り扱っている。総理に近いジャーナリストの“レイプ事件もみ消し疑惑”でも暗躍したといわれています」(官邸関係者・ゲンダイ)

NSSは首相、官房長官、外相、防衛相らで構成する国家安全保障会議(日本版NSC)の事務局のこと。「外務省OBの指定席」と言われるそのトップに警察出身の北村氏が就いたという。

ちなみに「官邸のアイヒマン」というニックネームはゲンダイ師匠のお気に入り。今年だけでも何回かそう呼んでいます。ゲンダイの締めは「ナチスさながらの警察国家による市民弾圧、武力行使の恐怖は、すぐそこだ」。

言ってみれば首相は今回の人事で外務省よりも身内を重用したわけだが、実は他でもすでに書かれていた。8月30日の読売新聞である。

安倍外交は「側近が大きな影響力を持っているのも特徴」とし、中国やロシアとの「協力」へ転換を主導したのは元経済産業官僚の今井尚哉首相秘書官であると書いた(検証安倍外交・8月30日)。

その側近外交には外務省が不満を持っているとも。

《外務省には、「(今井氏による)官邸からの指示は、相手国の言い分を聞き入れたようなものばかりだ」との不満もくすぶる。》(読売・同)

前日にはズバリ「外務省外し」というキーワードもあった。日韓関係についてだ。

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《外務省の首相に対する影響力の低下も指摘される。今回の輸出管理厳格化について、外務省で日韓関係を担当するアジア大洋州局は相談を受けなかった。》(読売・8月29日) 

流れを整理すると、外交という分野でも専門家(外務省)ではなく身内の登用がすすむ。やりやすいというメリットもあるだろうがこんな懸念もある。

 《各分野の専門家が長年にわたって蓄積してきた知見が軽視されたり、首相が気に入る情報ばかりが上がってくるようになったりすれば、本末転倒だ。》(朝日社説・9月17日)

さらに、

《首相主導外交の負の側面としては、個人の政治的実績づくりや選挙対策、世論の受け狙いといった内政上の思惑が優先される懸念も指摘される》(朝日・同)

公私混同が心配されているのだ。一方、元外務省主任分析官の佐藤優氏はコラムで、

《官邸主導の北方領土交渉が加速することになろう。》(スポーツ報知・9月23日)

と述べている。「懸案」の進展を目指して首相は側近外交を強めているという解説である。 いずれにしても警察官僚が政権のど真ん中に就いたことになるのだ。「国内の機密情報を一手に取り扱っている」(ゲンダイ)だけでなく、今後は外交まで仕切る。

ゲンダイ師匠の紙面に「官邸のアイヒマン」ネタがさらに登場することは間違いない。北村滋氏のネタ、各紙を楽しみにしています。(文◎プチ鹿島 連載「余計な下世話」)

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