中野駅前で遭遇した自転車がUFO信仰ガチ勢の残党だった話 握手を求めてきたあの人物の正体は|Mr.tsubaking

TABLO / 2019年10月14日 15時15分

1970年代「ノストラダムスの大予言」の世界的なヒットに端を発して、超能力や心霊写真、ツチノコやネッシーなどのUMAや超古代文明などオカルトブームが到来。80〜90年代になるとそうした中からUFOや宇宙人に関する話題が、テレビや雑誌の話題を席巻するようになる。その後は、99年にノストラダムスの話題が再燃したり、テレビ東京の「やりすぎ都市伝説」が高視聴率を獲得するなどのトピックはある。

しかし、あの頃のように「ガチ」で信じている人がいるという状況はなくなり、フィクションとして消費されるようになっているのが現状のように感じる。

あの頃より、個人が様々な情報にアクセスできるようになり、超能力やUMAや心霊写真もそのギミックが明らかにされるようになったのも一因だろう。

そんなオカルト衰退の現代、中野駅前を歩いていたら、こんな自転車が停まっているのを見かけた。

これはヤバイ! 完全にあの頃の「ガチ勢」の残党の香りが漂っている。後ろのカゴに無料の小冊子が設置されていたので持ち帰って眺めてみようと手に取った。すると、ヨレたポロシャツに白髪頭の男性が近づいて来た。男性は「どうぞ、持って行ってください。中に私の連絡先も書いてあるから、興味わいたらご連絡くださいね」といって、握手を求めてきた。反射的に握り返すと、シワシワだけど握るとゴツゴツした手で、不思議なことに極端に冷たく、体温がほとんど感じられなかったのだ。私は自宅に帰って、冊子を見て見ることにした。

タイトルは「地球人は科学的に創造された」で、表紙デザインもかなり「キテる」。中央に配置されたUFOらしき物体から、ゲノム構造を連想させる二重螺旋が人間に降り注いでいる。そして何よりグッとくるのは「実話」と言い切っているところだ。

ページをめくってみる。

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ストーリーは、とある男性がフランスで宇宙人に遭遇したというところからはじまる。その宇宙人によると、今から2万5千年前に地球を発見。様々な実験のために海と陸を築き、あらゆる生物を創造したのだという。その時に創造された人間が、宇宙人たちの能力を超えそうになるほど発展し始めたため、核ミサイルですべての創造物を破壊することにしたのだそう。しかし、ノアという地球人に、すべての生物のDNAをひと組ずつ保存して宇宙空間に避難させたのだという。

ここまでだけでも「2万5千年前って、もう人間はもちろんあらゆる生物は地球に存在しちゃってますよね」とか「それ旧約聖書の、ノアの方舟だよね」といったツッコミどころが満載だ。

さらに、ユダヤ教やキリスト教で語られる「モーセの十戒」も、モーセの神通力ではなく、この惑星の宇宙船が反発光線(それなに!?)を発して、海を裂いたのだと描かれています。ヤバさが伝わってくるのが、ここに「神秘主義から脱するべき」と書いてあるところ。宇宙船が海を裂いたというのも、同じくらい神秘主義だと思うが…。

こうした部分でも、海の生き物をいわゆる「漫画的」に描いたりするなど「抜け感」を忘れていないところが愛らしい。

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漫画はその後、タッチをなぜか安っぽく変化させ、寿命を1200歳にさせる方法や「天才政治」といわれる、完全無欠の政治形態の話が展開される。

そして最終的には、この宇宙人の言うことを守れば永遠に死ぬことのない「不死の惑星」に生まれることができるのだと主張する。

最後のページには、外国人男性の写真が掲載されており、この人が初めに宇宙人に遭遇したという人物だという。その名は「弥勒菩薩ラエル」と書かれていた。

キリスト教やユダヤ教に伝わる旧約聖書の物語をそのまま転用したかと思えば、「弥勒菩薩」という仏教の尊格を冠してみたり、節操のないやり方だが、全体から伝わる「ガチ感」が、あまりにもグッとくる。

あの自転車の男性が誰なのかはわからないが、彼が行っていた通り察しの中には「坂本」とかかれた携帯電話の番号が記されていた。中野周辺などで見かけたときはこの「実話マンガ」を手にしてみて、あなたの「チャンネルが開く」か試してみてもよいかもしれない。(文◎Mr.tsubaking 連載『どうした!?ウォーカー』第43回)

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