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ローラさんの父親から出頭直前に電話を受けたイラン人マフィアの証言

TABLO / 2014年7月30日 21時0分

ローラさんの父親から出頭直前に電話を受けたイラン人マフィアの証言

 

 国際指名手配を受けていた、タレント、ローラさんの父親で職業不詳ジュリップ・エイエスエイ・アル容疑者(54・バングラディツシュ国籍)が逮捕された。知人男性が海外で入院したと装い治療費をだまし取ったとして、同5月から国際指名手配されていたが、いつの間にか日本に再入国しており、今月26日に警視庁杉並署に出頭した。

 筆者は過去にローラさんの父親が国際犯罪組織の一員である、と言うイランマフィアの証言を入手し過去に記事を書いたが、そのイランマフィアから「ローラの父親」の素顔について、新たな証言を得ることができた。このイランマフィアは出頭の前日、ローラさんの父親ジュリップ容疑者から電話を受けていたというのだ。

――ローラさんの父親から電話が入ったのはいつなのか。

「逮捕される前日に電話が入った。ひどく怯えてた」

――どんな内容の電話だったのか。

「金を貸して欲しいと言う内容だった。すぐ返すから貸してくれと頼んできたが、貸すわけがない。あの男はもう信用できる男ではないからだ」

――ローラさんの父親ジュリップ容疑者が信用を失ったのはなぜか。

「事件が発覚したと同時に、自分の配下を置いて勝手に国外逃亡したからだ。それにいろいろな所から金を借りまくっていた。私の紹介でも金を借りてそのままだ。それに彼はもうマフィアではない。この世界では生きていけないよ」

――ジュリップ容疑者の「海外療養費詐欺」というのは、よくある手口なのか。

「あれは昔からあった詐欺のひとつ。その手口が流行る前は、海外で携行品の盗難保険詐欺が主流だったが、あまりにも事件が頻発するので保険会社も厳しくなって廃れたんだ」

ーーローラさんの父親はバングラディッシュ国籍だが、日本国内ではどのようなマフィア組織にいたのか。

「彼は"パキスタン系マフィア"として見られていた。日本国内ではパキスタン人とバングラディッシュ人は組んで一緒に仕事することが多いからだ。マフィアと言っても各グループは5~6人の少人数が中心。それぞれが表向きはレストランとか雑貨輸入卸とか昼間の肩書きを持っている」

ーー今回気になったのは、国際指名手配を受けているジュリップ容疑者がなぜ日本へ入国できたのかということ。警察発表では税関との連絡は取れていなかったとのことだが、イラン系やパキスタン系マフィアは偽造パスポートも取り扱うこともあるのか。

「そんな危険な真似はしない。日本国内で数日泳がせて周辺関係者を探っていたのかもしれない。とはいっても、今さら彼に会うような人間はいない。マフィアのネットワークからはかなり嫌われているし、借金もあるから身動きも取れなかったはずだ。オレだって、もう二度と会いたくないね」

 パキスタン系(バングラディッシュ)マフィアの特徴をひとつ挙げるとすれば、「詐欺」と密接な関係にあるということだ。彼らがかつて得意としたのが、イランマフィアの電話インタビューでも出てきた「盗難保険詐欺」だ。

 盗難保険を悪用する際は、日本の損保会社が中々調査に立ち入らない地域、支社がない国で主に行われていた。今回の「海外療養費詐欺」で診断書が発行されたのは、希少なベンガル語を公用語とするバングラディッシュという国だ。ベンガル語で書かれた関係書類を翻訳するのも手間、調査に向かうのも手間とあって、損保会社もなかなか現地調査で足を運ばなかった地域だった。

 じつはこの手口は反社会的勢力もかなり活用していて、以前には関東の暴力団幹部も逮捕されている。ローラさんの父親がヤクザと同じ手口を使っていたことで、その悪質さが際立つ。何の罪もない娘ローラさんの顔に泥を塗り、マフィアネットワークからも弾き出されたジュリップ容疑者。出所してからが大変そうだな、というのが率直な感想だ。

Written by 西郷正興

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