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脅迫なう...某空手ライターから脅しの電話:その5『ほぼ日刊 吉田豪』連載163

TABLO / 2014年9月4日 19時30分

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 結論として、小島一志という人が良くないのは、トラブルがあるとすぐに強そうなバックの存在を匂わせたり、息子さんなりを矢面に立たせるところ。そもそもボクは書評で小島一志の批判はしてきたけど、息子さんに関しては同情してるってことぐらいしか書いてないんですよ。なぜ同情しているかというと、この親子の共著『芦原英幸外伝』(13年/新潮社)で、物心が付く前から父親に無理矢理空手をやらされてきた息子さんが「僕は空手が好きではなかった」「正直に言えば、嫌いだった」「父は僕にとって最悪の抑圧者だった。陳腐な言い方をすれば、『独裁者』という言葉が最も適しているかもしれない。さらに困ったことは、この独裁者は常に僕の近くにいるということだ」とボヤき、こんな悲しい過去を告白していたためでした。

「こんな父の傲慢な音楽論の影響で、僕はまさに『物心が付く』頃から、『Cream』や『Doors』など、一九六〇~七〇年代にかけてヒットした洋楽ばかり聴かされていた。ほとんど強要されていたと言っていい。しかし『物心が付き』、本来ならば少年期から青年期に移る頃、僕は父の批判を承知しながら、ある日本のバンドにのめり込んでいった。仮に父のすすめる欧米の音楽のレベルに比べ、演奏面で劣ろうとも、それでも技術だけでは表現できない独特の魅力がそのバンドにはある。自らシングルやアルバムのCDを購入し、ライブDVDも揃えた」

「ある日、僕が持っているCD、DVDを全部出せと父は言った。言われたようにすると、父はケースからディスクを取り出し、空手の試割りで使うブロックの上に並べた。そして五キロのバーベルプレートを僕に持たせると、『これでディスクを全部割れ』と言った。父が言い出したら絶対に引かないことを僕は知っていた。だから、僕は奥歯を食いしばりながらまるで『踏絵』を踏むように一枚、また一枚とCDを割っていった。その時の僕の感情は、簡単には言葉にできない。悔しさや惨めさは当然あった。もっと言えば、父への殺意さえ一瞬頭をよぎった。ここまでの酷い仕打ちを常人ができるものか」

 これはもう同情するしかないでしょ!

Written by 吉田豪

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