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ベネッセ集団訴訟より凄い...本当にあった「温泉盗撮AV」集団訴訟

TABLO / 2015年1月21日 19時30分

ベネッセ集団訴訟より凄い...本当にあった「温泉盗撮AV」集団訴訟

"ガチ"の温泉盗撮AVが敏腕弁護士の標的に?

 ネット社会になってからというもの、この手の個人情報の流出騒動は後を絶たないが、今から10年以上前にも「どうやって実現させたんだ!?」と驚くような集団訴訟があった。訴訟を起こされたのは "ガチ" で温泉盗撮をしてしまっていた某AVメーカーだ。

 それまでは自分がガチ盗撮のAVに出ていると気付いても、他の被害者など探せるはずもないから、個人で弁護士に相談して訴える程度しか戦いようがなかった。それでは訴訟を起こす手間がかかるし、泣き寝入りするしかない女性も多かったはずだ。

 しかし、この盗撮AVの集団訴訟は他のケースとは話が違った。担当弁護士が盗撮の舞台となった温泉宿を突き止めて事情を説明し、そこの宿泊台帳に載っている女性達に片っ端から連絡を入れ、虱潰しに被害者を探し出したのである。

 弁護士はその宿に宿泊した事がある女性達に「あの宿の風呂が盗撮事件の現場になっている、アナタも映っているかもしれない」と持ちかけ、問題となった同社の盗撮AVを見せて回った。その結果次々と本人確認が取れ、一説によると100人は超えていたのではないかという規模で盗撮被害者をかき集める事に成功したのだ。

 そして彼女達が盗撮AVメーカーに対して大型の集団訴訟を起こしたのだが、「訴えられても1人2人が相手だろう」とたかを括っていたメーカー側には対抗する手段などない。 まさか弁護士がそこまで手間をかけて被害者を集めるとは思ってもいなかったため、実質上無抵抗のままヤラれたに等しかった。いわゆるフルボッコである。

 そのメーカーは、セルAV(レンタル不可の販売専用のAV)の価格破壊前の単価が高かった時代に盗撮ブームに乗っかれた事もあり、ビルを持つくらいに儲かっていたのだが、その集団訴訟の賠償金一発で全て吹き飛んでしまったという。自業自得でしかないので同情の余地はないが、この一件のお陰でAV業界全体が方法論を改め「より本物らしく見える盗撮AV」が続々と発売される事となった。

 弁護士が本気になるとここまで凄みのある話になるという好例なので、ベネッセ社は甘く考えず、最悪の事態を想定して対処した方が、結果としてダメージが少なくなると考えるべきだろう。

 せっかくなので、次回は補足として「本当にあったガチ盗撮AV伝説」をお届けしようと思う。

Written by 荒井禎雄

Photo by Guillaume Buret

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